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MLB

「俺には理解できない」ドジャースOBがMLBで増加傾向のブルペン温存に警報! “野手登板”に苦言「あんなひどい投球を見るのは本当に辛い」

THE DIGEST編集部

2025.06.30

野手登録ながら今季投手として登板したド軍のロハス(左)とK.ヘルナンデス(右)。(C) Getty Images

野手登録ながら今季投手として登板したド軍のロハス(左)とK.ヘルナンデス(右)。(C) Getty Images

 ロサンゼルス・ドジャースOBがMLBで増加傾向にある“野手登板”に苦言を呈した。

 2023年WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)イタリア代表監督を務め、メジャー通算427本塁打を放ち米野球殿堂入りを果たしたマイク・ピアザ氏が自身のXを更新。救援投手の登板過多を防ぐ目的での野手登板について私見を論じた。

【動画】球団OBピアザ氏も苦言呈した、ド軍“野手登板”の実際の映像

 かつて野茂英雄(元ドジャースなど)氏とバッテリーを組み、メジャーを代表する「強打の捕手」として名を馳せたピアザ氏は現地6月27日に行なわれたボルティモア・オリオール対タンパベイ・レイズ戦に着目。大量リードを付けられたレイズが8回途中から内野手登録のホセ・カバジェロをマウンドに上げた場面について反応した。

 試合はオリオールズ打線が大爆発して7回まで11対8とリード。レイズは4点を献上し、なおも2死二塁でオリオールズのコビー・メヨに左越え特大2ランを浴びた。一方的な展開にピアザ氏は、「俺には理解できないよ...メジャー、マイナー、ウインターリーグで20シーズン以上やってきたが、私は投手を務めた野手と対戦したことは一度もない」と忠告した。

 同氏は別の投稿でも、野手登板について言及。「まったく理解できないよ。ブルペンには常にプライドを持って1イニングを全うできる選手がいるんだ。大差で負けることもあるが、投手以外の選手があんなひどい投球をしているのを見るのは、本当に辛いよ」と続けた。
 
 ピアザ氏が憂うのも無理はない。近年メジャーリーグでは試合の大勢がほぼ決まったような展開の場合、大差をつけられたチームがブルペンを温存する目的で野手がマウンドに上がることは珍しくない。

 一方で大谷翔平、山本由伸が所属するドジャースなど一部チームは大きくリードしている試合でも野手を登板させる場合もある。事実、22日に本拠地で行なわれワシントン・ナショナルズ戦では10点リードした9回表にデーブ・ロバーツ監督は内野手のキケ・ヘルナンデスを投入。台所事情が苦しい救援陣の疲労を軽減するゆえ苦肉の策だったが、キケは四球を連発。2安打3四球で4点を失い、1アウトしか奪うことができずに救援失敗。結果、左腕のアレックス・ベシアを投入して13対7で逃げ切った。

 試合後、ロバーツ監督はキケの起用について「接戦にしたくなかった」と交代の理由を説明したが、ナショナルズのデーブ・マルティネス監督は「嫌な感じだ」と話し、大量リードした状況で野手を登板させた采配に不快感を示した。

 メジャーリーグでは投手の入れ替えや人数に制限がある。ゆえに、リリーフ投手の登板間隔や疲労回復を総合的に考えると、点差が開いた試合での野手登板は合理的な選択肢と言える。しかし、ピアザ氏が指摘するようにここ数年、野手の登板機会が急増する傾向に警報を発する見識の意見にも耳を傾けるべきかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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