現地７月８日、ミルウォーキー・ブルワーズのジェイコブ・ミジオロウスキーがロサンゼルス・ドジャース戦に登板し、６回91球、被安打４、被本塁打１、12奪三振、１失点で４勝目を挙げた。

　23歳の新人が、ドジャースの37歳クレイトン・カーショウに投げ勝った。初回、先頭打者の大谷に本塁打を打たれたが、２番ムーキー・ベッツ、３盤フレディ・フリーマンを変化球で空振り三振に仕留め、４番アンディ・パヘスには101マイル（約162.5キロ）の速球で見逃し三振を奪った。

　３回には本塁打を打たれた大谷を空振り三振に抑えるなど、計12奪三振。『MLB.com』のアダム・マカルビー記者は、「ドジャース相手に12奪三振を記録した最後の投手は、当時ロサンゼルス・エンジェルスに所属していた大谷だ。2023年６月21日に記録した」と、ミジオロウスキーが大谷以来の快挙を成し遂げていたと伝えた。

“怪物”とも“剛腕”とも称される2002年生まれのミジオロウスキーは、22年のドラフト２巡目（全体63位）でブルワーズから指名。25年途中にメジャーに昇格し、６月12日のデビュー戦（セントルイス・カーディナルス戦）で５回、被安打０、無失点と好投してエースのソニー・グレイを相手に初勝利をマークした。

　２戦目のミネソタ・ツインズ戦では６回まで無安打ピッチング。『MLB.com』によると、新人の先発投手がデビューから11イニングを無安打に抑えたのは、1900年以降で初の偉業だった（７回、四球の走者を置いて２ラン本塁打を許して降板も２勝目）。

　３戦目のピッツバーグ・パイレーツ戦では、ポール・スキーンズとの剛腕対決。４回４失点で降板したスキーンズに対し、ミジオロウスキーは５回、被安打２、無失点でデビュー戦から無傷の３勝目を挙げた。

　４戦目のニューヨーク・メッツ戦ではブランドン・ニモに満塁アーチを打たれ、続くフランシスコ・リンドーアに２者連続となるソロアーチを被弾。４回にニモに右前打を打たれた時点で降板し、デビュー４戦目で初黒星を喫した。

【動画】怪物新人ミジオロウスキー、ドジャース相手に12奪三振で４勝目
  　迎えたドジャース戦では大谷に本塁打を打たれながらも、12奪三振の快投で４勝目。投げ負けたカーショウは「感動的だった。信じられないね。すべて晴らしかった。球速はもちろん、４球種（速球、カーブ、スライダー、チェンジアップ）を操って、コントロールも正確。それを最後まで成し遂げた」と新人右腕を絶賛した。

　さらに『MLB.com』は大谷の試合後のコメントも掲載。「本当に素晴らしいピッチングでした。ゾーンのアグレッシブな投球が印象的だった。とくにコマンドのコントロールが印象に残りました」と、ミジオロウスキーを振り返った。

　メジャーデビューからまだ26日。『MLB.com』は、「デビュー戦で102マイル（164.1キロ）を計測し、ミネソタ相手に７回までパーフェクトゲームを続け、同じ“怪物”のスキーンズを打ち負かし、メッツ戦で初めて苦しんだものの、ドジャース戦でカーショウに勝利」とミジオロウスキーの“全キャリア”を振り返り、メジャーに突然出現した“スーパースター候補生”の今後に期待した。

構成●THE DIGEST編集部

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