現地7月9日、ヤンキースはDJ・ラメイヒューをDFAにしたことを発表した。史上初の両リーグ首位打者(2016年にロッキーズ、2020年はヤンキース)にして、二塁を中心に内野全ポジションをこなしてゴールドグラブを4度獲得した職人との事実上の決別に、ヤンキースファンからは惜しむ声が尽きない。
輝かしい実績を誇るラメイヒューだが、近年は右足や腰の故障もあって成績が下降。20年に結んだ6年9000万ドル契約の5年目に当たる今季も左足の故障で1ヵ月以上も出遅れ、復帰後も45試合でOPS.674、2本塁打と振るわなかった。
だが、ヤンキースがDFAに踏み切った理由はこれだけではない。守備位置に関して両者の意見に隔たりがあったのだ。
当初、ヤンキースはラメイヒューに対し、昨季と同じく三塁を守ることを求めていた。だが、右腰のインピンジメント症候群で昨季の9月をほぼ丸々欠場したラメイヒューは、故障の原因が三塁を守ったことにあると考え、「二塁を守りたい」との意見だった。
とりあえずは球団がラメイヒューの意向を受け入れたのだが、打撃は振るわず、守備範囲も全盛期に比べて狭まっていたのは明らか。7月に入ってラメイヒューと球団の間で、「タフな話し合い」(アーロン・ブーン監督)が何度かもたれたという。
球団はラメイヒューに対して敬意を示しながらも、再度三塁を守るよう求めた。だが、ラメイヒューの意思は強固で、ブライアン・キャッシュマンGMも交えての話し合いは難航。ブーン監督いわく「つらい日々」が数日続いた末に、結局、両者は決裂した。ラメイヒューの方からDFAにしてくれと求めたわけではない。来季までの残り契約分2200万ドルが残っていたにもかかわらず、球団が解雇を決断したのだ。
「素晴らしい選手であり、このチームのために多くのことを成し遂げてくれた。つらいことではあるが、これが正しい判断だと思っている。彼の今後の活躍を心から祈る」
ブーン監督は、ラメイヒューとの決別に当たってこのように語っている。
一方で今回の措置は、デッドライン・トレードヘ向けての布石とみる関係者も多い。ジャズ・チゾムJr.を三塁から二塁に戻し、三塁手を補強すると可能性が高いと言われ、ケブライアン・ヘイズ(パイレーツ)、エウヘニオ・スアレス(ダイヤモンドバックス)、ノーラン・アレナード(カーディナルス)らが獲得候補に挙がっている。
一方、ラメイヒューは新天地を探すことになる。ちょうど13日に37歳となるベテランに手を差し伸べるチームは現れるだろうか。
構成●SLUGGER編集部
輝かしい実績を誇るラメイヒューだが、近年は右足や腰の故障もあって成績が下降。20年に結んだ6年9000万ドル契約の5年目に当たる今季も左足の故障で1ヵ月以上も出遅れ、復帰後も45試合でOPS.674、2本塁打と振るわなかった。
だが、ヤンキースがDFAに踏み切った理由はこれだけではない。守備位置に関して両者の意見に隔たりがあったのだ。
当初、ヤンキースはラメイヒューに対し、昨季と同じく三塁を守ることを求めていた。だが、右腰のインピンジメント症候群で昨季の9月をほぼ丸々欠場したラメイヒューは、故障の原因が三塁を守ったことにあると考え、「二塁を守りたい」との意見だった。
とりあえずは球団がラメイヒューの意向を受け入れたのだが、打撃は振るわず、守備範囲も全盛期に比べて狭まっていたのは明らか。7月に入ってラメイヒューと球団の間で、「タフな話し合い」(アーロン・ブーン監督)が何度かもたれたという。
球団はラメイヒューに対して敬意を示しながらも、再度三塁を守るよう求めた。だが、ラメイヒューの意思は強固で、ブライアン・キャッシュマンGMも交えての話し合いは難航。ブーン監督いわく「つらい日々」が数日続いた末に、結局、両者は決裂した。ラメイヒューの方からDFAにしてくれと求めたわけではない。来季までの残り契約分2200万ドルが残っていたにもかかわらず、球団が解雇を決断したのだ。
「素晴らしい選手であり、このチームのために多くのことを成し遂げてくれた。つらいことではあるが、これが正しい判断だと思っている。彼の今後の活躍を心から祈る」
ブーン監督は、ラメイヒューとの決別に当たってこのように語っている。
一方で今回の措置は、デッドライン・トレードヘ向けての布石とみる関係者も多い。ジャズ・チゾムJr.を三塁から二塁に戻し、三塁手を補強すると可能性が高いと言われ、ケブライアン・ヘイズ(パイレーツ)、エウヘニオ・スアレス(ダイヤモンドバックス)、ノーラン・アレナード(カーディナルス)らが獲得候補に挙がっている。
一方、ラメイヒューは新天地を探すことになる。ちょうど13日に37歳となるベテランに手を差し伸べるチームは現れるだろうか。
構成●SLUGGER編集部