ミルウォーキー・ブルワーズがドジャースに６戦６勝だ。現地７月７～９日の３連戦をスイープすると、オールスターブレイクを経て迎えた18～20日の敵地でのドジャース３連戦にも全勝。６日のマイアミ・マーリンズ戦から破竹の10連勝をマークした。

『MLB.com』のアンドレス・ソト記者は、「ブルワーズがドジャースにシーズンスイープで勝利。ブルワーズにとって初の快挙だ。連勝は10に伸びた。ミルウォーキーが10連勝したのは1995年以来で３度目だ」と報じた。

「20日の試合でシカゴ・カブスがボストン・レッドソックスに敗れたため、ブルワーズはシカゴと並んでナ・リーグ中地区の首位になった。59勝40敗はナ・リーグ全体で最高の成績だ（ドジャースの58勝42敗はリーグ３位）」

　ソト記者は、ブルワーズが大型トレードなどで強くなったのではなく、“平均的な選手”で勝利を重ねていると強調。「数か月前の状況とは大きく異なっている。驚くべきは、ブルワーズの成功が、最下位シカゴ・ホワイトソックスから獲得したアンドリュー・ボーン、負傷者リストから復帰したブレイク・パーキンス、さらにはアイザック・コリンズ、ジョーイ・オルティスのような選手たちの活躍によるものだ」と記した。

　ブルワーズのパット・マーフィー監督は試合後、「私たちのチームは、誰も聞いたことがないような選手ばかり。日本の野球ファンの皆さんには失礼かもしれないが、日本の皆さんは私たちのラインアップの５人の名前も挙げられないだろう。それはハングリー精神にあふれた選手たちの功績に他ならない。このチームが成し遂げたこと、重要な局面で闘ってくれたことを誇りに思う。彼らはみんな“ごく普通の選手”たちだ」と語った。

【動画】敵地ドジャー・スタジアムでも３連勝したブルワーズ
  　ナ・リーグ中地区で３連覇を目指すブルワーズは、それでもドジャースのようなスーパースター軍団とは一線を画す。ソト記者は、さらに20日の試合で勝ち投手になった先発ホセ・キンタナの声も拾った。「14シーズンで８チーム目のキンタナは、ミルウォーキーのクラブハウスに他球団とは異なるエネルギーを感じている。今年加入した36歳のベテラン左腕は、“このチームは素晴らしい。選手全員がハングリー精神を持ち合わせている”と明かした」と伝えている。

「20日の試合で適時打を放った控え捕手のエリック・ハースも、ハングリー精神を体現していた。ハースは“後半戦も勝ち抜ければ、シーズンの終わりにうれしいこと、祝うべきことが待っているかもしれない。でも、シーズンはまだ長い。いまは目の前の試合に集中するだけだ”と語り、ドジャース相手の連勝も、チームの10連勝も、ナ・リーグ中地区で首位カブスに並んだことも意識していない」

　ドジャースとのレギュラーシーズン６試合を６連勝で終えたブルワーズ。しかし、浮かれた気分や慢心などは、一切持ち合わせていない。

構成●THE DIGEST編集部

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