７月末のトレード期限を前に去就が注目されるボルティモア・オリオールズの菅野智之投手が、現地７月27日のコロラド・ロッキーズ戦に先発登板。６回１失点の力投でチームの勝利（５ー１）に貢献し、今季８勝目（５敗）を挙げた。
【動画】米トレード市場で注目の菅野智之、６回１失点の好投を披露！

　菅野は、０−０で迎えた２回１死走者なしの場面でロッキーズの７番ウォーミング・バーナベルにライトスタンドへソロ本塁打を許したが、その後は立て直し、安定したピッチングを続けた。６回を投げ終えたところで降板し、91球を投げて、被安打４、被本塁打１、８奪三振、与四球２の内容で、防御率は4.38となった。

　試合後、米ボルティモアの地元メディア『BaltimoreBaseball』は、「スガノはトレード期限直前に好投、ロッキーズ戦で５-１の勝利に導く」と題した記事を公開。「今シーズン一番の好投を見せた。しかし、問題はこれがオリオールズでの最後の試合になるのか？　ということだ」と今後の去就に注目を示した。
  　また米メディア『AP通信』も、菅野についての特集記事を配信。「トレード期限が目前に迫る中で、オリオールズがシーズン終了まで手放したくない選手のひとりが、右腕スガノ・トモユキだ。クラブハウスではチームメートに愛され、欠場することもほとんどない。そして何より、マウンド上での『勝ち方』をよく知っている」と高く評価した。

　その一方で「これらの要素は、同時にトレード期限前に先発ローテーションを強化したいと考えている優勝候補チームが関心を寄せる理由でもある」と指摘した。

　試合後、暫定指揮官のトニー・マンソリーノ氏は、今季８勝目を挙げた菅野について「私たちには彼が必要なんだ。スガノがいい投球をすれば、勝つチャンスが生まれる」と絶賛。トレード市場で注目されていることについては、次のように語った。

「もし彼の直近３試合を見ていれば、私なら彼を獲得するね」

　さらにマンソリーノ氏は「チーム内でも人気がある。選手たちと冗談を言い合いながらもうまく馴染んでいる」と、チーム内での信頼感を強調した。

　菅野は、オリオールズに残留しても今季終了後にはフリーエージェント（FA）となる見込みで、今後の去就から目が離せない。

構成●THE DIGEST編集部

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