ロサンゼルス・ドジャースの先発右腕ダスティン・メイが、ニューヨーク・ヤンキースにトレード移籍する可能性があるようだ。米誌『Sports Illustrated』のパット・ラガッツォ記者が報じた。

「情報筋によると、ヤンキースがメイの獲得レースの最有力候補に浮上した」

　メイは19試合の登板で６勝７敗、防御率4.85。ドジャース先発陣は、山本由伸、クレイトン・カーショウ、エメット・シーハン、大谷翔平に加えて、タイラー・グラスノーが負傷者リスト（IL）から復帰済み。IL入りしているブレイク・スネルも間もなく戻ってくる予定で佐々木朗希も調整中と、頭数が揃いつつある。

　一方で、タナー・スコット、エバン・フィリップス、マイケル・コーペック、ブラスダー・グラテロルとブルペン陣に負傷離脱者が続出。リリーバーとともに、外野手の補強にも動いていると報じられており、メイは現地７月31日のトレード期限までにリリーフ投手か外野手を獲得するための放出要員に位置付けられているようだ。

　ラガッツォ記者の一報に、同誌でドジャースを担当するゲイブ・スモールソン記者が反応。「ヤンキース投手陣の防御率は4.00とリーグ平均をわずかに下回っている。投手陣の層の厚さが優勝を左右するとヤンキースは理解しているため、メイのような投手は完璧な補強になるだろう」と報じた。

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  　ただ、ヤンキース専門メディア『Yanks Go Yard』はメイの加入については懐疑的だ。

　手術で今シーズンを全休するゲリット・コール、クラーク・シュミットのほか、ルイス・ヒルもIL入りしている状況でも、「メイの獲得は今シーズンで契約が切れるためローリスク・ハイリターンと言えるだろうが、しかし、裏を返せば積極的な補強を目指すドジャースが信頼できない不良資産を手放すに過ぎない」と受け止めた。

　続けて、「ロサンゼルスで望まれていない投手がニューヨークのキーマンになる可能性がある。そうなればヤンキースと上位候補チームとの差が際立つことになるだろう」と、メイの加入に懸念を示した。

　はたしてドジャースとヤンキースは、どのような決断を下すのか。７月31日のトレード期限までに、今年も各球団の思惑が水面下で交錯する。

構成●THE DIGEST編集部

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