さらに高川学園では、全体練習時間の後に余裕を持たせる意味で、1時間を選手たちに用意している。課題練習に取り組む、いわば自主練習の時間だ。
これは広陵高出身でもある松本監督の体験談からだ。母校で得た財産は今の指導に生きていると話す。
松本監督はいう。
「自分で意欲的に頑張るっていうのが、選手が伸びる秘訣だというのは私の先輩、後輩を見ていても感じます。やらされるのではなく自主的にちゃんと取り組んでいることが根となって、いろんなところに枝となってつながってるんじゃないかなと。僕は打ち方とかを教えるのは好きじゃなくて、そうした意識の持ち方だけを言ってきているので、大事にしている部分です」
広陵が自主練習の時間が多いのは有名な話だが、そうしてもいいほどの選手がいるからこそできることでもある。高川学園では広陵ほど自主練習の時間は取れないものの、自分で考える力を作ることで成長につなげている。
「ちょっとゆとりのあると言いますか。時間を取って自分で考えさせて、自分の課題として真剣に向き合合える時間を用意するようにしています。プレッシャーをかける練習も必要なんですけど、時には自分でチャレンジできるような練習も伸びるために必要と感じています。これは母校に学んだことです」
OBの立石が絶対的な存在感を見せるように、高川学園打線も先輩さながらにドラフト候補のボールをカンカンと打ち返す姿に両者の礎というものを感じた。
この夏、ひと波乱をもたらしてくれそうなチームである。
取材・文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)
【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園は通過点です』(新潮社)、『baseballアスリートたちの限界突破』(青志社)がある。ライターの傍ら、音声アプリ「Voicy」のパーソナリティーを務め、YouTubeチャンネルも開設している。
これは広陵高出身でもある松本監督の体験談からだ。母校で得た財産は今の指導に生きていると話す。
松本監督はいう。
「自分で意欲的に頑張るっていうのが、選手が伸びる秘訣だというのは私の先輩、後輩を見ていても感じます。やらされるのではなく自主的にちゃんと取り組んでいることが根となって、いろんなところに枝となってつながってるんじゃないかなと。僕は打ち方とかを教えるのは好きじゃなくて、そうした意識の持ち方だけを言ってきているので、大事にしている部分です」
広陵が自主練習の時間が多いのは有名な話だが、そうしてもいいほどの選手がいるからこそできることでもある。高川学園では広陵ほど自主練習の時間は取れないものの、自分で考える力を作ることで成長につなげている。
「ちょっとゆとりのあると言いますか。時間を取って自分で考えさせて、自分の課題として真剣に向き合合える時間を用意するようにしています。プレッシャーをかける練習も必要なんですけど、時には自分でチャレンジできるような練習も伸びるために必要と感じています。これは母校に学んだことです」
OBの立石が絶対的な存在感を見せるように、高川学園打線も先輩さながらにドラフト候補のボールをカンカンと打ち返す姿に両者の礎というものを感じた。
この夏、ひと波乱をもたらしてくれそうなチームである。
取材・文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)
【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園は通過点です』(新潮社)、『baseballアスリートたちの限界突破』(青志社)がある。ライターの傍ら、音声アプリ「Voicy」のパーソナリティーを務め、YouTubeチャンネルも開設している。