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侍ジャパン

源田、若月、藤平……主役となった大谷、山本をアシストした仕事人たち【WBC侍ジャパン・ゲームレポート:第1戦】

氏原英明

2026.03.07

 一方、投げる方では先発の山本由伸が2回を打者6人で料理した。初回はチャンスが潰えた直後、2回は得点した後の大事なイニングだったが、相手に付け入る隙を与えなかった。

 3回は2死をとったものの、味方の失策と2つの四球で3人のランナーを出し、球数が50球に達したこともあって降板した。

 13点差があったとはいえ、山本が降板した後、2死満塁で火消し役を務めたのが藤平尚真(楽天)だった。昨季はキャリアハイの62試合に登板し、シーズン途中からはクローザーを務めて29試合連続無失点を継続したまま昨季を終えた。24年のプレミア12もチームの窮地を何度も救った球界屈指のリリーバーは、平良海馬(西武)が故障で辞退しての追加招集だった。その後もブルペンには怪我人が相次ぎ、たった3人のリリーバーのうちの一人として、今大会は重要な役割を担うことが決まっていた。

「今日はどんな展開になっても、由伸の後で行くと言われていたので、1回から準備していました。中継ぎとして、イニングの途中から登板するのがこの大会での僕たちの役目だと思うので、そこをしっかりこなせてよかったかなと思います」

 結果は三振。打球が前に飛ばない、守備に負担のかからない好結果は、藤平が最高を求めてきたからだった。「由伸の防御率が上がらなくてよかったです」と頼もしく話したのだった。
 
 藤平と山本由伸は1998年生まれの同世代だ。侍のユニフォームを先に袖を通したのは、実は藤平の方が先。13年秋、全世代の侍ジャパンが一堂に介する記者会見が都内で開かれ、その際、U-15の代表選手として参加したのが当時中学生の藤平だった。山本はもちろん、後に甲子園優勝投手となり、今季からアストロズに移籍した今井達也もまだ世には知られていなかった頃だ。先に陽の目を浴びた藤平だったが、プロ入り後は苦労が長く、山本の背中を追うような存在だった。

「由伸の後に投げるのは緊張しますけど、(由伸は)本当にすごいピッチャーですし、もっと接戦の場面だったらどうなっていたかなとちょっと考えましたけど、一番いい形で帰ってこられたのでよかったです。本当に(由伸は)いつもテレビで見てる存在っていうか。シーズン中は治療をしている時にメジャーの試合を見てるんですけど、やっぱり球すごいですし、参考というか、自分の成長につながることもたくさんあるので、そこは見てすごい勉強になること多いですね」

 愛嬌たっぷりに藤平はそう言ったが、侍ジャパンの申し子として苦労しながら、初めてのWBCの舞台で同級生のピンチを救ったのはなんとも運命めいた話である。

 結果としてチームは大勝の好発進で、次の韓国戦に向かう。大谷、山本の存在の大きさをまた一つ感じた試合のように見えたが、チームが一致団結して勝利をつかんだ、とても日本らしいゲームだった。

文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)

【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園は通過点です』(新潮社)、『baseballアスリートたちの限界突破』(青志社)がある。ライターの傍ら、音声アプリ「Voicy」のパーソナリティーを務め、YouTubeチャンネルも開設している。

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