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プロ野球

「阪神のレギュラーで思い浮かぶ選手は誰?」OB掛布雅之氏が抱く危機感と「4番固定」の意義

花田雪

2020.02.29

 掛布氏自身、現役時代には自らが不動の4番に君臨し、その前後にランディー・バース、岡田彰布といった強打者が座ることで強力打線を形成。1985年に日本一に輝いた経験がある。

「キャンプ、オープン戦と競争させながら、誰を4番に据えるのか。特に外国人選手の場合は数字だけでなく打ち方、技術、野球に対する姿勢も見る必要がある。オープン戦の結果は正直あてにならない部分もある。そもそも、外国人打者は春先にはあまり調子を上げてこない。結果に一喜一憂するのではなく実力で『1年間、使えるかどうか』を見極める必要がある」

 開幕まで1カ月を切った現在、阪神の「開幕4番候補筆頭」はボーアだろう。メジャー通算92本塁打、昨季はロサンゼルス・エンゼルスで大谷翔平ともチームメイトだった左の長距離砲は、2015、2017、2018年の3度、メジャーでシーズン20本塁打以上を記録している。「実績」では今季の外国人選手の中でも頭ひとつ抜けている。
 
 ただ、掛布氏が語ったようにオープン戦、シーズン含めた「見極め」が大切になるのは間違いない。

 外国人枠、ポジションの兼ね合いを考えると、ボーア、マルテ、サンズのうち、だれか1人は一軍からはじき出される可能性が高い。ただ、そこを逆手に取り、外国人3人、さらには大山も加えた4人に競争させることで、待望の「4番打者固定」はぐっと近づく。

 15年ぶりのV奪還へ、果たして阪神打線は生まれ変わるのか、注目したい。

 文●花田雪(編集者、ライター)

【著者プロフィール】
はなだ・きよむ/1983年生まれ、神奈川県出身。編集プロダクション勤務を経て、2015年に独立。ライター、編集者として年間50人以上のアスリート・著名人にインタビューを行い、野球を中心に大相撲、サッカー、バスケットボール、ラグビーなど、さまざまなジャンルのスポーツ媒体で編集・執筆を手掛ける。
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