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プロ野球

新型コロナ問題で日本以上に翻弄される韓国球界。OP戦全50試合が中止。外国人選手の半数は入韓を控え、戦力把握も難しい状況に

室井昌也

2020.03.13

 LGの一行は帰国後、9日からソウル市郊外の利川(イチョン)市にある練習施設・LGチャンピオンズパークに移動し、合宿練習を開始させている。2014年に完成した同施設はメイン球場の他にサブグラウンドと運動場、室内練習場を完備。日本のファーム施設を上回る充実した設備を整えている。今回、併設の合宿所には元々生活している選手の他、1、2軍の選手、コーチ、チームスタッフなど100名を超える大所帯が外部との接触を避け、1週間程度の滞在を予定している。

 他球団では米国・フロリダでキャンプ中のKIA、豪州・アデレードのロッテを除き、本拠地球場を中心に国内での練習を開始した。しかしKBOでは他球団との練習試合を禁止しているため、実戦はチーム内の紅白戦に限られている。開幕時期が決まらないことに加え、助っ人選手が不在のチームは、自軍の戦力把握が難しい状況にある。
 
 KBOは全144試合の実施を原則とし、開幕日は実施の2週間前に確定し、発表するとした。状況によっては無観客試合も検討するとしている。また東京オリンピック(五輪)期間中、18日間の公式戦中断を予定しているが、五輪が開催される場合は中断の方針は変えず、日程消化が順調に進まなかった際は、通常は試合を開催しない月曜日の実施やダブルヘッダーも視野に入れているという。

 日韓両球界ともに初めて迎えているこの難局。無事にシーズン開幕を迎え、夏には代表チーム同士が、五輪で顔を合わせることができるのか、先行きは不透明だ。

文●室井昌也(韓国プロ野球の伝え手)

【著者プロフィール】
むろい・まさや/1972年、東京生まれ。韓国プロ野球の伝え手として、2004年から著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』を毎年発行。韓国では2006年からスポーツ朝鮮のコラムニストとして韓国語でコラムを担当し、その他、取材成果や韓国球界とのつながりは日本のメディアや球団などでも反映されている。
 

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