広島は、大瀬良大地、ジョンソンのふたりで30勝できる可能性があるし、新人の森下暢仁もローテーションを守れる力がある。野村祐輔が復帰してくれば、さらに心強いな。投手陣は明らかに巨人よりもいいよ。心配なのは、後ろを務める中崎翔太くらいやな。鈴木誠也が引っ張る打線は計算できるので、中崎が安定すれば優勝も狙える。監督が代わってチームの雰囲気が明るくなっていたのも好材料やな。
巨人はバッターが揃っているから、ある程度点は取れるだろう。ただ、新加入のパーラーはもともと中距離打者だから怖さがあまりない。それに、一番気になるのは投手陣。菅野智之の次のピッチャーがいないからな。昨年のセ・リーグ最多勝投手・山口が抜けた穴はでかいよ。キャンプでは若い選手が投げていたけど、まだまだ計算できる戦力ではなかった。投手陣が不安定だとシーズンは厳しいやろうな。
ヤクルトもピッチャーが心許ない。キャンプを見てもこれという人材がいなかったな。石川雅規や小川泰弘もシーズンを通してのフル回転は難しいだろうし、彼らが万全の状態でも投手陣はしんどいよ。村上宗隆がケガ上がりの打線は、バレンティンが抜けて山田哲人への負担がどうしても増える。それも逆風やな。
中日は戦い方が定まっているけど、球場の影響もあってホームランが出にくいし、打線のつながりもいまいち良くない。かといって、計算できる投手陣がいるわけでもないのがつらいな。やっぱり一番の気がかりは、勝ちパターンが作れないこと。勝っている試合でも、負けている試合でも、同じ救援陣が出てくる。そのあたりの住み分けがしっかりできてくれば、面白くなるんやけどな。
解説●岡田彰布
【プロフィール】
おかだ・あきのぶ/1957年生まれ。北陽高、早稲田大学を経て79年ドラフト1位で阪神に入団し、1年目からレギュラーとして活躍。85年にはチーム21年ぶりの日本一に貢献し、ベストナインとダイヤモンドグラブ賞(現ゴールデングラブ賞)を受賞した。プロ16年で通算1520安打、247本塁打。95年の現役引退後は阪神、オリックスで指揮を執り、現在は野球解説者として活躍。
巨人はバッターが揃っているから、ある程度点は取れるだろう。ただ、新加入のパーラーはもともと中距離打者だから怖さがあまりない。それに、一番気になるのは投手陣。菅野智之の次のピッチャーがいないからな。昨年のセ・リーグ最多勝投手・山口が抜けた穴はでかいよ。キャンプでは若い選手が投げていたけど、まだまだ計算できる戦力ではなかった。投手陣が不安定だとシーズンは厳しいやろうな。
ヤクルトもピッチャーが心許ない。キャンプを見てもこれという人材がいなかったな。石川雅規や小川泰弘もシーズンを通してのフル回転は難しいだろうし、彼らが万全の状態でも投手陣はしんどいよ。村上宗隆がケガ上がりの打線は、バレンティンが抜けて山田哲人への負担がどうしても増える。それも逆風やな。
中日は戦い方が定まっているけど、球場の影響もあってホームランが出にくいし、打線のつながりもいまいち良くない。かといって、計算できる投手陣がいるわけでもないのがつらいな。やっぱり一番の気がかりは、勝ちパターンが作れないこと。勝っている試合でも、負けている試合でも、同じ救援陣が出てくる。そのあたりの住み分けがしっかりできてくれば、面白くなるんやけどな。
解説●岡田彰布
【プロフィール】
おかだ・あきのぶ/1957年生まれ。北陽高、早稲田大学を経て79年ドラフト1位で阪神に入団し、1年目からレギュラーとして活躍。85年にはチーム21年ぶりの日本一に貢献し、ベストナインとダイヤモンドグラブ賞(現ゴールデングラブ賞)を受賞した。プロ16年で通算1520安打、247本塁打。95年の現役引退後は阪神、オリックスで指揮を執り、現在は野球解説者として活躍。