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プロ野球

【世代別で見るプロ野球】「清宮世代」ではなく「村上世代」? プロスペクトたちの序列は今後どうなるのか

氏原英明

2020.03.30

 また、今年から山本の同世代が社会人経由でプロ入りしている。河野竜生(日本ハム)、太田龍(巨人)、浜屋将太(西武)などだ。リリーバーとしての居場所を見つけた堀瑞輝(日本ハム)も含め、今後どのような勢力図になるのかは楽しみだ。
 
 山本の1学年下の世代でも逆転現象が起きている。

 99世代の中心に常にいたのが清宮幸太郎(日本ハム)だ。ラグビーの名選手を親に持ち、高校通算111本塁打を打ち立てた彼の早稲田実業高での3年間は常に注目の的だった。迎えた17年のドラフトで、清宮は高校生では史上最多タイの7球団から1位指名を受けた。その清宮に続く存在とされていたのが、「東の清宮、西の安田」と称されていた。安田尚憲(履正社高/ロッテ)で、ドラフトでは外れ1位で3球団から指名された。
 
 だが、プロで最も早く台頭したのは、2人と同じ左のスラッガーである村上宗隆(ヤクルト)だった。高校1年夏、清宮とともに甲子園に出場した村上だったが、その後は県内のライバルの前に屈し、全国区の注目を浴びることはなかったが、ドラフトでは安田と同じく外れ1位とはいえ3球団からの指名されるなど実力は認められていた。

 村上はプロ1年目からファームで大活躍し、昨季は開幕レギュラーをつかむと高卒2年目での史上最多タイ記録となる36本塁打を放った。一方、清宮は豊かな才能の一端を示しながらも2年続けて故障に苦しんでいる。安田は昨年、ファームで本塁打と打点のタイトルを獲得。一軍でプロ初本塁打を放つなど、着実に成長を続けている。今季、2人は村上との差をどこまで詰めることができるだろうか。同タイプのスラッガーがいることは大きな刺激になるはずだ。

 一方、投手で頭角を表した存在がいる。西武のリリーバー・平良海馬だ。

 1年目のオフに菊池雄星との自主トレに参加。そこで体の使い方を覚えた平良は昨季、シーズン途中に一軍昇格を果たすとすぐに活躍。C Sではセットアッパーに昇格するなどチームに欠かせぬ存在となった。今春のキャンプでは先発を直訴するも結果がでず、再びリリーフでの活躍を目指す。移動中に英語を勉強するなど意識も高く、彼の目標はすでに海の向こうにあるのかもしれない。
 

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