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プロ野球

「18歳、高卒で入ってあんなバッピーは…」吉井コーチも絶賛!ロッテの佐々木朗希が変化球交えたフリー打撃に登板

岩国誠

2020.03.27

 ブルペンと同じようにいかなかったという点について、実際にその投球をつぶさに見てきている立場で、その違いをこう分析した。

「直球、ファストボール(速球)に関しては、変わっていないですね。変化球はブルペンで投げている時の方が、打者が立っていない分、自分のバランスで投げられているんですけど、打者が立つとどんな投手でもそうなんですが『よりいいところに投げよう』とするので、フォークが抜けてましたね。そういう点では『普通の高校生』だと思いました」

 注目を一身に背負いながら堂々とした投球を見せる凄みの中にも、投手の誰もが持ち合わせているような普通の感情も混在する18歳。その中で育成は順調に進んでいるのだという。次回は4月3日に行われるシート打撃で登板予定だ。

「本当にスケジュールどおり来ていて、しかもしっかり投げられている。当初は体力的にどうかという話もあったが、体は頑丈ですし、コンディショニングコーチもしっかりやってくれているので、体も強くなっている。順調というか思っているよりいいです」

 新人合同自主トレ、キャンプと佐々木朗の育成は、様々なことを考慮に入れながら、段階を踏んでプランニングされてきた。この日も前回より長くなる打撃投手を行う上で、投球テンポが早い佐々木朗が後半、疲労から投球フォームのバランスを乱してしまわないよう、20球目が終わった際にインターバルを置くなど、良い投球フォームで自分のボールを投げられるようにと考えられていた。
 
 新型コロナウイルス感染防止対策として、明日28日から30日まで全体練習は休止となり、今後については不透明な部分もあるが、名伯楽の元、少しずつだが着実にプロの階段を昇っている黄金ルーキーは、次のステップで何を見せてくれるのか。

「今日は打者が球種をわかっている中だったので、打者も振ってこなかったが、今度は球種がわからない中での投球なので、打者の反応がわかる。今日のボールを見る限り、想像では打てないと思うのですが、こればかりはやってみないとわからないですね」

 駆け引きのある打者との対戦で見せるであろう、佐々木朗の本気の投球に我々も今から胸を躍らせている。

取材・文●岩国誠(フリーライター)

【著者プロフィール】
いわくに・まこと/1973年生まれ。プロ野球のニュース番組制作に携わるTV映像ディレクター。一時は球団公式SNS用動画制作やパ・リーグTVでの制作・配信を担当。その縁からフリーライターとして、webメディアでのプロ野球記事の執筆を始める。また、舞台俳優としての経験を生かして、野球イベントなどの運営や進行役など、幅広い活動を行っている。

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