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MLB

殿堂入り式典が1年延期へ。来年は現役時代にしのぎを削ったジーターとシリングがともに表彰される?

宇根夏樹

2020.05.01

 その3年後、ボストン・レッドソックスにいたシリングは、ヤンキースを再び倒した。ヤンキースと対戦したリーグ優勝決定シリーズで、レッドソックスは3連敗から4連勝。ワールドシリーズも制し“バンビーノの呪い”を解いた。シリングはリーグ優勝決定シリーズの初戦に右足首の腱を痛めながら、皮膚を縫い合わせて腱を固定し、第6戦のマウンドに立った。そして、ソックスを血で染めながら7イニングを投げ、ヤンキースに1点しか与えなかった。
 
 殿堂入り式典の延期を喜ぶわけではない。だが、シリングの殿堂入りが決まり、来年のセレモニーではかつてのライバルが同じ壇上に並び立つことになれば、それはそれでかなり楽しみだ。

文●宇根夏樹

【著者プロフィール】
うね・なつき/1968年生まれ。三重県出身。『スラッガー』元編集長。現在はフリーライターとして『スラッガー』やYahoo! 個人ニュースなどに寄稿。著書に『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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