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プロ野球

【亀山つとむのパ・リーグ順位予想】オリックスは投打とも悪くない。連戦続きで西武の投手力だと…

亀山つとむ

2020.06.19

 楽天は松井裕樹の先発に疑問を持っていたんですが、今回は3位に上げます。というのも、楽天は震災のシーズンがそうだったように、こういう苦境に立ち向かって団結した経験があるチームなんです。これはオリックスもしかりですね。

 戦力的に見ても、楽天はそれなりにピッチャーがいます。かつ、今シーズンは移動の負担が通常よりも減るはずなんです。パ・リーグは北海道、福岡があって移動がハードですからね。でも、6連戦で1週間も滞在できれば、3連戦で移動するよりも負担は減ります。ピッチャーが揃っていればそれなりのゲームができますよね。

 未知数な要素としては、新監督が采配を執ること。ただ、今シーズンに限れば、フロントがそこまで結果を求めないでしょうから、いろいろやりたいことができるかもしれません。
 
 どのチームにも言えることですが、これだけ短い調整期間で120試合の過密日程で戦うシーズンは史上初です。いかに臨機応変に対応できるかが、優勝の鍵になると思います。今までの経験値では、通用しないですからね。

 苦言ではないですが、日本は経験のある選手が指導者になる傾向が強いですよね。だから、監督は己の経験で指揮を執り、根性論で「試合数が少ないんだからいけるやろ」みたいな無理を強いる可能性も否定できない。アメリカのように管理がしっかりしていると、100球で下ろすとか、1週間のうちに2試合は使わないとか、事務的にシーズンを通して成績が出るように調整できるんですが……。果たして、今年のプロ野球がそういう取り組みを貫けるかと言えば、まったく読めません。

 こういう年だから、選手は絶対に「良い野球を見せなあかん」という気持ちを強く持っています。いつも以上にアクセルを踏んでいくと思うんです。そこを上手くコントロールし、手綱を引けるベンチワークでないと、ガス欠を起こす選手が増えると思いますね。

 ゲームに慣れてくれば身体は動いてきますが、疲労が溜まるのが早いと思うし、その疲労が取れるのも遅くなるんじゃないかと。キャンプのように1か月みっちり調整できているわけではないですから、本当にどうなるか分かりません。

 それにコロナの問題です。誰かコロナに感染した選手がいたら、ベンチメンバー全員を隔離しなければならいような状況になるかもしれない。一軍メンバーがごっそりいなくなる場合だってあるわけです。選手管理、チーム管理をしっかりしないと、野球以外のところで失速するチームが出てくる可能性もありますよ。

解説●亀山つとむ

【著者プロフィール】
かめやま・つとむ/1969年生まれ、大阪府出身。現役時代は、ドラフト外で入団した阪神で俊足好打の外野手として活躍。92年にはゴールデングラブ賞も受賞した。97年の引退後は野球解説業の傍ら、少年野球チーム・枚方リトルを率いて99年にリトルリーグ・ワールドシリーズで優勝。現在は履正社医療スポーツ専門学校野球コースの特別講師、同コースのコーチも務める。

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