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MLB

コディ・ベリンジャー&ブライス・ハーパー――フルスウィングで観客を魅了する2人のスター【2020MLB注目のスターたち】

宇根夏樹

2020.07.21

 ハーパーがやや沈み込みながらパワーを溜め込み、まるで獲物に襲いかかろうとする猛獣のようなスウィングに対し、ベリンジャーは比較的静かに直立した感じで、リラックスした状態から突如ボールにアタックする。「静」から「動」、狙いを定めて確実に仕留めるスナイパーのような怖さがそこにはある。昨年は「フライボール革命」の伝道者として知られるロバート・ヴァンスコヨックの指導を仰ぎ、47本塁打を量産。これは、15年に本塁打王となったハーパーよりも5本多い数字だった。

 もっとも、彼らの〝表現〞は打つだけに留まらない。デビュー当初、ハーパーの走塁は無謀とも評された。〝チャーリー・ハッスル〞のニックネームを持つピート・ローズばりに、ヘルメットを飛ばしながら走り、頭からベースへ飛び込んでいた。さすがにそういった激走は見かけなくなったが、積極的な走りは今でも変わらない(今でもヘルメットは飛ばすが)。

 一方のベリンジャーはあの強烈なスウィングにかかわらず、打席から一塁までわずか平均3.97秒。これは150機会以上のメジャー最速タイムで、二塁手の正面へゴロを打ち、守備位置が少し深かったとはいえ、一塁送球よりも先にベースを駆け抜け、内野安打としたこともあった。
 
 守備においても同様だ。右投げと左投げの違いはあるものの、どちらも強肩を誇る。昨シーズン、ライトの守備で2ケタ補殺を記録した選手はMLBでこの2人しかいなかった。ハーパーの送球は最長310フィート、ベリンジャーは最速101マイルを記録。ベリンジャーは初のゴールドグラブを受賞し、ハーパーもファイナリストに名を連ねるなど、球界内での評価も確かなものになっている。

 今後、ハーパーと3歳下のベリンジャーが、ともにすべてのツールを存分に発揮し、一度ならずMVPを争うようになっても何の不思議もない。

 今シーズンは日程の関係で実現する可能性はほとんどないが、2人が同じ試合に出場すれば、昨年7月のような本塁打の打ち合いに加え、攻防の応酬も期待できる。例えば、右中間の奥深くへ長打を放ったベリンジャーがハーパーの送球をしのいで三塁に到達すると、その後の打席で同じような当たりを打ったハーパーも二塁を回り、対してベリンジャーがそれを阻もうと……といった具合だ。〝妄想〞と言われればそれまでだが、2人のプレースタイルなら、十分に起こり得るだろう。それが現実となる日が、今から待ち遠しい。

文●宇根夏樹

【著者プロフィール】
うね・なつき/1968年生まれ。三重県出身。『スラッガー』元編集長。現在はフリーライターとして『スラッガー』やYahoo! 個人ニュースなどに寄稿。著書に『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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