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プロ野球

【パ・リーグ6球団のニューカマー】Aクラスには主力を“超える”新戦力が台頭。オリ・太田椋は打線に厚みを与える存在!?

氏原英明

2020.07.22

 開幕から好調だったロッテの原動力は、二木康太を除く先発ローテーションがほぼ崩れないからだ。中でも活躍が光るのは4年目の右腕、種市篤暉だ。勝ち星こそ2勝にとどまっているものの、防御率2.81、全5先発でQSを達成している。

 一方、混沌としてきたのが外野手、指名打者、そして3番打者争いだ。昨オフのF A戦線でソフトバンクから福田秀平を獲得した。しかし“予想通り”、開幕直後に福田が故障で離脱。首位打者2度の角中勝也も昨季からの不振を引きずっている。

 そんな中で出場機会を得てきたのが、ベテランの清田育宏、7月7日から一軍に昇格した菅野剛士、そして次代のスラッガー・安田尚憲だ。相手投手のタイプに合わせて起用され、それぞれが持ち味を発揮している。

 清田は7月18日の日本ハム戦では先制タイムリーを放つなど、得点圏打率は4割超と勝負強さを見せている。菅野は11日の西武戦で3番に起用されると先制の2点本塁打、7試合連続でスタメン出場した。現在も打率は3割&OPS.900以上と好調をキープしている。

 安田は開幕こそ苦しんだが、7月7日の西武戦で今季1号本塁打。それ以後、打席でようやく落ち着いてきたようで、18日の日本ハム戦では広い札幌ドームでも一発を放っている。21日のロッテ戦では4番に抜擢されて2安打を放った。
 
 最下位を争う日本ハム、オリックスが苦しい状況だ。

 日本ハムは4番の中田翔が好調をキープしているものの、それに続くのが西川遥輝、近藤健介くらいのもので、近年活躍を見せていた大田泰示、渡邉諒が波に乗れない。売り出し中だった野村佑樹は骨折で離脱、新戦力が見出せていないのが現状だ。

 投手では、ルーキーの河野竜生がプロ初勝利を挙げたのが明るい材料。栗山英樹監督の斬新な采配が裏目に出るばかりで、これといったワクワク感がチームからは感じられない。

 オリックスはエース・山岡泰輔が早々に離脱し、開幕ローテーションはすぐに崩れた。その中で“都立の星”、鈴木優がプロ初勝利を挙げ、山崎福也も3年ぶりの先発勝利と、開幕は一軍にいなかったメンバーが気を吐いているあたりは見込みがある。打線でも、一軍昇格即プロ初ヒット初本塁打をマークした2年目の太田椋が内野手のレギュラー争いに参画。3番・吉田正尚からの中軸には破壊力があるだけに、なんとか打線に厚みを与えてほしい。

 鉄板のレギュラーを脅かすニューカマーの登場は、チーム力を押し上げる。次の1ヵ月はどういう選手が出てくるか楽しみだ。

取材・文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)

【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園という病』(新潮社)、『メジャーをかなえた雄星ノート』(文藝春秋社)では監修を務めた。

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