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高校野球

【甲子園で見たかったドラフト候補:野手】捕手2人が高評価を集める中、二松学舎・秋広のスケールの大きさも魅力

西尾典文

2020.08.16

 左の強打者では渡辺翔大(昌平・一塁手兼外野手)が面白い。タイミングを取る動きに無駄がなく、シャープな振り出しながらインパクトの強さは抜群だ。試合ができなかった期間が長かったにもかかわらず50本近い高校通算本塁打を放っており、遠くへ飛ばす力は高校生では上位。最終学年になってファーストを守ることが多いが、下級生の頃は外野も守っており、脚力も決してないわけではない。巨人で飛躍が期待されている山下航汰とイメージが重なり、プロでもバットで勝負できるだけのポテンシャルを秘めている選手だ。
 三拍子揃った巧打者として注目を集めているのが高寺望夢(上田西・遊撃手)。バランスの良い力強いスイングで広角に強い打球を放ち、その打撃技術は高校生では間違いなく上位だ。また甘いボールはスタンドまで運ぶパンチ力もあり、確実性と長打力を兼ね備えている。下級生の頃はサードで、新チームからショートに転向となっただけにまだ時折雑になるところはあるものの、守備、走塁面でもセンスの高さが光る。目立った欠点のない選手だけに、プロで鍛えてみたいと感じるスカウトも多いだろう。

 投手に比べると有力候補は少ないものの、最近は下位指名や育成から比較的早く戦力になる野手も増えている。それだけに、順位は低くとも将来を見越して思い切って指名するような例が多く出てくることも十分に考えられるだろう。

文●西尾典文

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる。ドラフト、アマチュア野球情報サイト「プロアマ野球研究所(PABBlab)」を2019年8月にリリースして多くの選手やデータを発信している。

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