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プロ野球

【12球団U-23充実度ランキング│7位:西武】野手の育成には定評も懸案の先発投手育成で苦戦

出野哲也

2020.09.06

 その一方で、投手陣の状況は深刻と言わざるを得ない。ドラフトでは過去12年間で13年の森友哉を除いて全員投手を1位指名しているほど、強化には力を入れている。また、平良のようにリリーフでは頭角を現した者もいる。

 しかしながら、コンスタントに先発の柱として活躍する投手が一向に育たない。14年1位の高橋光、16年1位の今井の高卒コンビは、飛躍が期待されながら今季も停滞。今井に至っては不振で中継ぎに回された挙句にファームへ落されてしまった。同じくドラフト1位右腕で、昨年ルーキーで7勝した松本もまだ安定感不足。どの投手も四球を出しすぎることが、共通の問題になっている。
 
 ファームでも好成績を収めているのは、内海哲也や十亀剣のようなベテランばかり。大器と期待され入団した渡邉は、2年目になってもほとんど実戦登板がない。極端に悪い投打のバランスが解消されそうな兆しは見えていないのが不安要素だ。

文●出野哲也

【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『プロ野球 埋もれたMVPを発掘する本』『メジャー・リーグ球団史』(いずれも言視舎)。
 

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