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プロ野球

【今週のパ・リーグ展望】3連敗中のソフトバンクは一軍復帰のデスパイネに期待。勢いに乗るロッテにも注目

氏原英明

2020.09.08

 初戦先発の上沢がカギを握る。現在3連勝中と投球は安定し、有原航平と並ぶ存在感を発揮しているが、今季の2敗はいずれもロッテ戦。千葉は地元でもあるだけに、負けたくないはずだ。打線は6日の西武戦で1、2番に浅間大基、杉谷拳士を起用したが、これが裏目に出た。出塁率2割に満たない浅間が、同リーグトップの近藤より打席数が多くなる打線の組み方は致命的といえる。西川-中田翔-近藤の並びを変えたくないなら、そのまま繰り上げるのが得策だ。

●西武-オリックス(メットライフ)
【予告・予想先発】
8日(火)高橋光成-山本由伸
9日(水)内海哲也-田嶋大樹
10日(木)十亀剣-増井浩俊

 下位に低迷する両チームの対決。ただ、西武は3カード連続勝ち越し中で、さらに勢いに乗っていきたい。

 初戦は開幕後の不調から立ち直りを見せている高橋と山本の投げ合い。ともに速いストレートと同じ球速帯の球種で勝負していく現代型の投手で、注目のマッチアップと言っていいだろう。

 3戦目は不透明だが、一軍昇格後、まだ登板のない十亀にチャンスを与えてもいいのではないか。ブルペンデーは下位チーム相手には必要はないだろう。打線はこの1週間の組み替えが奏功している。ただ、場当たり的な起用ではなく、チームとしての新しい形をしっかり作っていくことが求められる。外崎修汰の1番起用を今後も続けるのか注目したい。

 オリックスは唯一、対戦成績で勝ち越している西武にはしっかりと勝ちたい。やはり勝利のカギとなるのは打線だ。主砲の吉田正尚は24試合連続安打中で首位打者レースもトップを走る。打順も3番に上がり、得意にしている高橋光を粉砕したい。また、6日の楽天戦では中川圭太、T-岡田、吉田、ジョーンズと4番経験者を並べる面白い打線を組んだ。中嶋聡監督代行の采配にも注目していきたい。
 
●ソフトバンク-西武(PayPayドーム)
【予想先発】
11日(金)ムーア-ニール
12日(土)武田翔太-ノリン
13日(日)石川柊太-松本航

 初戦の先発はムーア対ニールの対決が予想されている。メジャー時代の実績はムーアが圧倒的に上回るが、日本ではニールが「先輩格」。お互いのプライドを懸けた投げ合いは興味深い。快速球が武器のムーア、ボールを動かして打ち取るニールと、投球スタイルの違いにも注目していきたい。

 3戦目の石川は前回登板で連勝が6で止まったが、8月1日のPayPayドームでの西武戦は1安打13奪三振と圧巻の完封勝利を挙げている。西武打線が石川にどう対応してくるか。今回も好投を許すようだと、完全に苦手意識を植え付けられるはずだ。西武は松本に期待。5登板連続で2失点以下と安定度が増しており、相性の悪いソフトバンク相手にも好投できれば、勢いは本物とみていいだろう。
 

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