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プロ野球

【2020ドラフト候補ランキング:1~10位】中京大中京・高橋の評価が急上昇! 即戦力度ナンバーワンなら栗林か

西尾典文

2020.09.25

▼6位:山下舜平大[投手・福岡大大濠高](前回順位:28位)
(やました・しゅんぺいた/右投右打)
将来像:佐々木主浩(元横浜)
 今年に入って最も評価を上げた投手がこの山下だ。昨年まではまだまだ細くバランスも良くなかったが、この一年で別人のように体つきが大きくなり、フォームも見違えるほど力強くなった。190㎝近い長身から投げ下ろす150キロを超えるストレートは球威も角度も抜群。将来を考えてカーブ以外の変化球を封印しているという点にも凄みを感じる。1位に挙げた高橋が進学ということになったら、ますます人気は高まるだろう。
タイプ診断:#剛腕 #スケール感

▼7位:中森俊介[投手・明石商](前回順位:2位)
(なかもり・しゅんすけ/右投左打)
将来像:前田健太(ドジャース)
 自粛期間明けの6月にはなかなか調子が上がらず、高橋と山下に比べると最終学年での伸び率が小さかったこともあって順位を下げたが、投手としての総合力の高さはやはり高校生離れしたものがある。ストレートと変化球を変わらないフォームで投げられ、簡単に打ちとるピッチングは見事。夏場に調子を上げて、甲子園の交流試合ではしっかりと150キロをマークするあたりもさすがだ。進学とプロ入りは五分五分と話しているが、プロ志望なら1位指名12人に入ってくる可能性は高い。
タイプ診断:#先発タイプ #完成度 #投球術

▼8位:牧秀悟[二塁手・中央大](前回順位:13位)
(まき・しゅうご/右投右打/松本第一高)
将来像:中村奨吾(ロッテ)
 今年はまだ公式戦が行われていないが、プロの二軍との交流戦でもしっかりと結果を残して順調に評価を上げている。スラッガータイプではないものの、パンチ力は申し分なく、総合的に見れば現時点で今年のアマチュアナンバーワン野手と言えるだろう。打つだけではなく内野ならどこでも守れ、脚力があるのも評価ポイントだ。
タイプ診断:#中距離打者 #三拍子
 
▼9位:佐藤輝明[三塁手兼外野手・近畿大](前回順位:16位)
(さとう・てるあき/右投左打/仁川学院高)
将来像:ランス(元広島)
 巨人が即戦力の外野手を最優先するということで1位候補に名前が挙がり、ここへ来て注目度は一気に高まった印象を受ける。日本人離れしたパワーは魅力で、少し泳いだようなスイングでも楽にオーバーフェンスする。大型でありながら抜群の脚力があるのも魅力だ。ただその一方で脆さもあり、確実性には課題が残る。この秋に高い注目度の中でどれだけ結果を残せるかは見ものだ。
タイプ診断:#長距離砲 #未完の大器 #俊足

▼10位:五十幡亮汰[外野手・中央大](前回順位:6位)
(いそばた・りょうた/右投左打/佐野日大高)
将来像:福本豊(元阪急)
 中軸タイプの代表格が8位に挙げた牧なら、リードオフマンタイプの代表格は五十幡になるだろう。足に関しては、もはやプロでも一、二を争うレベルであり、周東佑京(ソフトバンク)や和田康士朗(ロッテ)といった若きスピード自慢がプロで活躍しているのも後押しとなりそうだ。決して足だけの選手ではなく、強肩とパンチ力も備えており、1年目から一軍の戦力として期待できるだろう。
タイプ診断:#神速 #鉄砲型 #リードオフマン

文●西尾典文

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる。ドラフト、アマチュア野球情報サイト「プロアマ野球研究所(PABBlab)」を2019年8月にリリースして多くの選手やデータを発信している。

【表】2020ドラフト候補ランキング1~50位一覧

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