また、長距離タイプで一番の年少は23歳の愛斗なので、中～下位で高校生の大砲候補も欲しい。地元・埼玉には井上朋也（花咲徳栄）がいるし、中村や森の母校である大阪桐蔭の西野力矢も注目の打者で、こうした素材を大きく育てたい。
  　もちろん、投手陣の強化も怠りなく進めなければならない。即戦力候補として２～３位で取れそうなのは鈴木昭汰（法政大）、大道温貴（八戸学院大）、森博人（日体大）、小野大夏（ホンダ）あたり。作新学院で今井達也の同級生だった入江大生（明治大）は話題性はもちろん、今井にとってもいい刺激になりそうだ。高校生では、上位候補としてリストアップしたと伝えられる高田琢登（静岡商）や小林樹斗（智弁和歌山）の指名が考えられる。

【表】西武 ポジション別年齢分布

文●出野哲也

【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『プロ野球 埋もれたMVPを発掘する本』『メジャー・リーグ球団史』（いずれも言視舎）。