▼26位：小木田敦也［投手・TDK］（前回順位：ランク外）
（こぎた・あつや／右投右打）
　高卒３年目でドラフト解禁だった昨年は調子を落として指名を見送られたが、今年は最後の最後に見事な復活を果たした。下半身が見るからに一回り大きくなり、体重移動がスムースになったことでコンスタントに140キロ台後半を計時。変化球の質も高い。都市対抗予選では獅子奮迅の働きでチームを本大会出場に導いており、その活躍によってプロからの評価も急上昇したことは間違いないだろう。
タイプ診断：#剛腕　#即戦力

▼27位：松本隆之介［投手・横浜高］（前回順位：22位）
（まつもと・りゅうのすけ／左投左打）
　中学時代から大器と評判の大型サウスポー。自粛期間を経て、見違えるように腕の振りが力強くなり、140キロ台後半をマークするようになった。最後の夏は少し調子が落ちていたが、ポテンシャルの高さは抜群で上位指名の可能性も十分にありそうだ。
タイプ診断：#未完の大器　#大型サウスポー

▼28位：山崎伊織［投手・東海大］（前回順位：ランク外）
（やまさき・いおり／右投左打）
　6月にトミー・ジョン手術を受けて社会人入りすると見られていたが、10月に入って突然、プロ志望を表明。前々回のランキングでは１位としていたように、本来であれば目玉候補だった投手だけに、このニュースに驚いた球団関係者も多かったことだろう。プロ１年目はリハビリで戦力にはならないが、無事に復活すれば世代トップに返り咲く可能性も十分あるだけに、各球団がどのような判断を下すのか。今年のドラフトの大きな焦点の一つとなるだろう。
タイプ診断：#高速スライダー　#ＴＪ手術
  ▼29位：井上朋也［三塁手兼外野手・花咲徳栄高］（前回順位：31位）
（いのうえ・ともや／右投右打）
　高校生の長距離砲タイプではナンバーワンの右のスラッガー。甲子園での交流試合では不発に終わったものの、力強いスイングは明らかにレベルが違った。サードの守備も問題なくこなしており、将来の中軸候補が欲しい球団には魅力的な素材だ。
タイプ診断：#長距離砲

▼30位：伊藤優輔［投手・三菱パワー］（前回順位：28位）
（いとう・ゆうすけ／右投右打／小山台高→中央大）
　小山台高時代からセンスの良さが高く評価されていた右腕。大学、社会人で体つきも明らかに大きくなり、ストレートの迫力も出てきた。ボール自体の力は申し分ないだけに、あとは実戦でどこまで力を発揮できるかがポイントとなりそうだ。
タイプ診断：#フォーム◎　#都立の星

文●西尾典文

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる。ドラフト、アマチュア野球情報サイト「プロアマ野球研究所（PABBlab）」を2019年８月にリリースして多くの選手やデータを発信している。