もう一つのテーマだった坂本勇人の後釜候補では、3位で中山の指名に成功した。甲子園での合同練習会では木製バットながら見事なバッティングを披露し、ショートの守備とプレースピードも高レベル。総合力では今年の高校生遊撃手でトップとも言える存在だけに、この指名は高く評価できる。増田陸、湯浅大といった高校卒の若手ショートに刺激を与える意味でも大きなプラスとなりそうだ。
1位から7位まで見ても、1年目から一軍の戦力となりそうな選手は見当たらないものの、数年後の成長が楽しみな選手が非常に多い。将来を考えると、非常に好感が持てる指名だったという印象だ。
文●西尾典文
【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる。ドラフト、アマチュア野球情報サイト「プロアマ野球研究所(PABBlab)」を2019年8月にリリースして多くの選手やデータを発信している。
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そして、下位指名のやり繰りも見事だった。投手では4位で社会人屈指の本格派である伊藤、6位に実戦力の高さが光る山本を指名。野手では抜群のスケールの大きさが魅力の秋広を5位、7位に強打の捕手である萩原とそれぞれ特徴のある選手を指名している。1位から7位まで見ても、1年目から一軍の戦力となりそうな選手は見当たらないものの、数年後の成長が楽しみな選手が非常に多い。将来を考えると、非常に好感が持てる指名だったという印象だ。
文●西尾典文
【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる。ドラフト、アマチュア野球情報サイト「プロアマ野球研究所(PABBlab)」を2019年8月にリリースして多くの選手やデータを発信している。
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