専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
プロ野球

いよいよ大詰め!ロッテ・西武・楽天が三つ巴で争うCS枠を勝ち取るのは一体どのチーム?

氏原英明

2020.11.02

 打順も荻野貴司を1番に戻し、角中勝也、中村奨吾、清田と並べた。若手重視の打線から少し方針を転換して経験豊富な選手を前に出し始めた。とはいえ、チーム内で中堅に位置する中村、井上晴哉、田村龍弘はいずれも苦しい時期を迎えている。かつて優勝に貢献した今江敏晃や里崎智也は、窮地でこそ力を発揮した。中村、井上や田村には単なるレギュラーから「頼りになる存在」にステップアップできるかどうかの踏ん張りどころを迎えている。

 投手陣は心配することはない。西武と同じくサウスポーが少ないのは課題になりそうだが、シーズン序盤から救援陣を大事に起用してきたことの“貯金”を正念場に生かすことができれば理想的だ。残り試合がすべてホームで行われる利点を生かしていきたい。

 4位の楽天は西武戦をあと2試合残しているのがキーになる。7~8日の直接対決は、どちらかは岸孝之が先発するだろうが、もう一人を誰にするか。これまでの流れなら土曜日は石橋良太だが、日程に余裕があることから涌井秀章をつぎ込むことも可能だ。救援陣では西武・ロッテにやや劣るが、クローザーの松井裕樹の調子が上がっている。牧田和久、ブセニッツ、松井とつなぐ戦いで逃げ切りたい。
 一方、打線は上位の小深田大翔、小郷裕哉が好調。チャンスは作ることはできるが、4番の浅村栄斗に負担がかかっているところをどう援護できるか。

 次節は西武が7勝14敗と分が悪い日本ハム戦(メットライフドーム)。ロッテはホームにソフトバンクを迎え、楽天は敵地でのオリックス3連戦だ。3チームとも直接対決を前にして乗り越えないといけない試練がある。

 この1週間、一瞬たりとも目が離せない。

取材・文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)

【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園という病』(新潮社)、『メジャーをかなえた雄星ノート』(文藝春秋社)では監修を務めた。

【PHOTO】ファンの心を鷲掴み!イケメンプロ野球選手を厳選!

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号