<投手部門>
【最優秀防御率】
・千賀滉大(ソフトバンク)①/2.16
11月4日のロッテ戦、千賀は7イニング以上を自責点0に抑えて勝ち投手となり、9三振以上を奪えば「最優秀防御率」「最多勝」「最多奪三振」のタイトルが見える登板だったが、そのすべてを完璧にクリア。防御率リーグ1位だった山本由伸(オリックス/2.20)が最後に投げないことが決まっており、ライバルは翌日に登板を控えておいたチームメイトの東浜巨だったが、まさかの6失点炎上で“無事”に戴冠した。2年連続のタイトルを目指した山本は、自身最終登板の10月20日楽天戦で、味方の守備が交錯する間に2点を失ったプレー(エラーはつかず)が響いた形に。
【最多勝利】
・涌井秀章(楽天)④/11勝
・千賀滉大(ソフトバンク)①/11勝
・石川柊太(ソフトバンク)①/11勝
やはりこの部門は涌井の話ぬきには語れないだろう。ロッテから加入したベテラン右腕は開幕から8連勝のロケットスタートを記録し、チームの開幕ダッシュに大きく貢献。その後は疲れもあって失速したものの、自身4度目の最多勝は史上初の3球団での達成となった(西武2回、ロッテ1回、楽天1回)。そして“最終戦マジック”で最多勝を手にしたのが石川だ。11月9日の西武戦で4回からマウンドに上がって3回を無失点に抑え、勝利投手となり、チームメイトの千賀にも追いついた。
【最多奪三振】
・千賀滉大(ソフトバンク)②/149奪三振
・山本由伸(オリックス)①/149奪三振
防御率のタイトルを逃した山本だが、22歳にして奪三振王を獲得したのはさすがだろう。もっとも、昨年にプロ野球新記録の奪三振率11.33を樹立した千賀は、今年も奪三振率11.08を残し、個数では並んでいる山本(10.59)を凌駕。ちなみに、山本の対ソフトバンク戦の成績は6試合(40.0回)で防御率2.48、41三振、奪三振率9.23。千賀のオリックス戦の成績は6試合(39.2回)で防御率1.59、49三振、奪三振率11.12だから、結果的に防御率も奪三振数も「オリックス」がカギを握っていたのかもしれない。
【最高勝率】※10勝以上の選手が対象
・石川柊太(ソフトバンク)①/勝率.786
石川が最多勝と最高勝率の二冠を達成した。例年であれば最高勝率は13勝以上が対象だったが、コロナ禍で試合数が減ったことで、今季は10勝以上が条件。11月9日のシーズン最終戦で石川が4回から登板して勝ち投手(11勝3敗)となり、勝率.786でリーグ1位に。こちらも惜しかったのがチームメイトの東浜巨で、自身最終登板での炎上により規定投球回も1イニング足りず、防御率も最高勝率(9勝2敗、勝率.818)も逃す形に。
【最多セーブ】
・増田達至(西武)①/33セーブ
森唯斗(ソフトバンク/32セーブ)、益田直也(ロッテ/31セーブ)との熾烈な争いから、最後は増田が抜け出して初のセーブ王を獲得。33セーブ目を挙げた11月3日の日本ハム戦は、通算136セーブ目となり、豊田清投手コーチが持つ球団記録を更新する節目にもなった。国内FA権を取得している右腕を巡っては、争奪戦が繰り広げられそうだ。
【最優秀中継ぎ】※HP=ホールドポイント
・モイネロ(ソフトバンク)①/40HP
毎年好成績を残しながら、キューバ代表招集もあって完走できなかった左腕が見事にタイトル獲得。45登板で三振が奪えなかったのは5試合だけ、3つのアウトがすべて三振だったのは8試合もあり、奪三振率14.44は50投球回以上で歴代ベストを更新した。2位の平良海馬(西武)も54試合で34HP、防御率1.87、開幕から“一人ノーヒットノーラン”を記録するなど素晴らしい成績を残したが、惜しくも及ばなかった。
構成●SLUGGER編集部
【最優秀防御率】
・千賀滉大(ソフトバンク)①/2.16
11月4日のロッテ戦、千賀は7イニング以上を自責点0に抑えて勝ち投手となり、9三振以上を奪えば「最優秀防御率」「最多勝」「最多奪三振」のタイトルが見える登板だったが、そのすべてを完璧にクリア。防御率リーグ1位だった山本由伸(オリックス/2.20)が最後に投げないことが決まっており、ライバルは翌日に登板を控えておいたチームメイトの東浜巨だったが、まさかの6失点炎上で“無事”に戴冠した。2年連続のタイトルを目指した山本は、自身最終登板の10月20日楽天戦で、味方の守備が交錯する間に2点を失ったプレー(エラーはつかず)が響いた形に。
【最多勝利】
・涌井秀章(楽天)④/11勝
・千賀滉大(ソフトバンク)①/11勝
・石川柊太(ソフトバンク)①/11勝
やはりこの部門は涌井の話ぬきには語れないだろう。ロッテから加入したベテラン右腕は開幕から8連勝のロケットスタートを記録し、チームの開幕ダッシュに大きく貢献。その後は疲れもあって失速したものの、自身4度目の最多勝は史上初の3球団での達成となった(西武2回、ロッテ1回、楽天1回)。そして“最終戦マジック”で最多勝を手にしたのが石川だ。11月9日の西武戦で4回からマウンドに上がって3回を無失点に抑え、勝利投手となり、チームメイトの千賀にも追いついた。
【最多奪三振】
・千賀滉大(ソフトバンク)②/149奪三振
・山本由伸(オリックス)①/149奪三振
防御率のタイトルを逃した山本だが、22歳にして奪三振王を獲得したのはさすがだろう。もっとも、昨年にプロ野球新記録の奪三振率11.33を樹立した千賀は、今年も奪三振率11.08を残し、個数では並んでいる山本(10.59)を凌駕。ちなみに、山本の対ソフトバンク戦の成績は6試合(40.0回)で防御率2.48、41三振、奪三振率9.23。千賀のオリックス戦の成績は6試合(39.2回)で防御率1.59、49三振、奪三振率11.12だから、結果的に防御率も奪三振数も「オリックス」がカギを握っていたのかもしれない。
【最高勝率】※10勝以上の選手が対象
・石川柊太(ソフトバンク)①/勝率.786
石川が最多勝と最高勝率の二冠を達成した。例年であれば最高勝率は13勝以上が対象だったが、コロナ禍で試合数が減ったことで、今季は10勝以上が条件。11月9日のシーズン最終戦で石川が4回から登板して勝ち投手(11勝3敗)となり、勝率.786でリーグ1位に。こちらも惜しかったのがチームメイトの東浜巨で、自身最終登板での炎上により規定投球回も1イニング足りず、防御率も最高勝率(9勝2敗、勝率.818)も逃す形に。
【最多セーブ】
・増田達至(西武)①/33セーブ
森唯斗(ソフトバンク/32セーブ)、益田直也(ロッテ/31セーブ)との熾烈な争いから、最後は増田が抜け出して初のセーブ王を獲得。33セーブ目を挙げた11月3日の日本ハム戦は、通算136セーブ目となり、豊田清投手コーチが持つ球団記録を更新する節目にもなった。国内FA権を取得している右腕を巡っては、争奪戦が繰り広げられそうだ。
【最優秀中継ぎ】※HP=ホールドポイント
・モイネロ(ソフトバンク)①/40HP
毎年好成績を残しながら、キューバ代表招集もあって完走できなかった左腕が見事にタイトル獲得。45登板で三振が奪えなかったのは5試合だけ、3つのアウトがすべて三振だったのは8試合もあり、奪三振率14.44は50投球回以上で歴代ベストを更新した。2位の平良海馬(西武)も54試合で34HP、防御率1.87、開幕から“一人ノーヒットノーラン”を記録するなど素晴らしい成績を残したが、惜しくも及ばなかった。
構成●SLUGGER編集部