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プロ野球

セ・リーグはパ本拠地の日本シリーズで「17連敗」。改めて“激戦”を振り返る

THE DIGEST編集部

2020.11.23

 試合結果を見ると、決してセ・リーグ球団が大敗しているわけではない。しかしその間に日本シリーズに進出していない中日を除いたセ5球団は、ソフトバンクの壁が大きく立ちはだかっている。追い込んだ試合ももちろんあった。

 2014年の第5戦は7回まで0対0の展開ながら、ソフトバンクが8回に1点をもぎ取ると、9回の阪神の攻撃は西岡剛が内野のライン内側を走ったことによる走塁妨害でゲームセット。2016年の日本ハム対広島の一戦は、広島が9回に追いつく勢いがあったが、延長10回裏に大谷翔平がサヨナラ打を放ってこのシリーズ初勝利をもたらし、第5戦では西川遥輝がサヨナラ満塁アーチを放つなど終盤まで競っていた。

 サヨナラは他にもあり、2017年のソフトバンク対DeNAの第6戦は内川聖一が9回に山崎康晃から起死回生の同点弾、延長10回に川島慶三がサヨナラ打。守護神サファテの3イニング無失点の投球も光った。このカードは他にも第2戦、ソフトバンクは7回に2死満塁から中村晃のタイムリーで同点とすると、二塁走者の今宮健太は激走。ホームでのクロスプレーがいったんはアウトの判定も、リプレー検証の結果、今宮の手が早いとされて判定が覆るといった激戦だった。
 
 そして2018年の広島も、第3戦はソフトバンクを上回る日本シリーズ最多16安打の猛攻で8回に5点を重ねて1点差まで迫り、第5戦は終盤まで均衡とした試合の中、最後は柳田悠岐がバットを折られながらも放ったサヨナラホームランで敗れている。

 昨年の巨人は第2戦、先発メルセデスが5回2死までパーフェクト、6回1安打無失点の好投を見せて勝利の雰囲気が漂っていたが、味方打線が沈黙し、代わりの救援陣も失策絡みで打ち込まれて敗戦。「17連敗」の結果は、総じて見た目ほど大敗ではない。けれども、最後の一歩がどうしてもとどかないものが多かった。

 しかし、負けは負け。「絶対に負けられない試合」が続く頂上決戦において、その一歩の差が果てしなく遠いものとなり、セパの格差が叫ばれる要因の一つとも言える。簡単に言えば「勝負強さ」と呼べるのだろうが、それを手にする過程には想像できない努力と思考があり、パ・リーグのレギュラーシーズンでの戦いにおいて、培われていったものである。

 果たして巨人は、この“あまりに大きな一歩”をどのように詰めることができるだろうか。第3戦、その戦い方に注目していきたい。

構成●THE DIGEST編集部

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