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MLB

高校生と大学生が参加する『MLBドラフト・リーグ』が来季からスタート! そのもう一つの目的とは…

宇根夏樹

2020.12.08

 今回のMLBドラフト・リーグの発足には、マイナー球団に対する救済措置という側面もある。むしろ、こちらが主な理由と言ってもいいかもしれない。MLBはアメリカ国内で活動する提携マイナー球団の数を160から120に減らす予定で、今回ドラフト・リーグに参加する5球団は、いずれも今年までメジャー球団の傘下に入っていた。

 この他にも、メジャー球団傘下の8球団で構成されていたルーキークラスのパイオニア・リーグは、来シーズンから同じ8球団のまま、MLBパートナー・リーグの一つとなる。「パートナー」の名称が示すように、MLBとは協力関係にあるがあくまで独立リーグという扱いだ。また、同じくルーキークラスだったアパラチアン・リーグ(10球団)は、大学生がプレーするシーズン54試合のサマーリーグに様変わりする。
 
 なお、MLBドラフト・リーグは、カレッジ・ワールドシリーズと時期が重なっている(例年、カレッジ・ワールドシリーズは6月に開催される)。カレッジ・ワールドシリーズを優先し、MLBドラフト・リーグには途中から参加する大学生も出てくると思われる。ダンスビー・スワンソン(2014年全体1位)やアドリー・ラッチマン(19年全体1位)など、カレッジ・ワールドシリーズで大活躍した選手も多い。ドラフトでトップ指名された選手の雄姿が、ドラフト・リーグのシーズン後半の見どころになるかもしれない。

文●宇根夏樹

【著者プロフィール】
うね・なつき/1968年生まれ。三重県出身。『スラッガー』元編集長。現在はフリーライターとして『スラッガー』やYahoo! 個人ニュースなどに寄稿。著書に『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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