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プロ野球

MVP受賞の柳田が「最強打者」に返り咲き。三振率リーグベストは…?【表彰されざる男たち(パ・リーグ野手編)】

藤原彬

2020.12.26

■得点圏打率
1.柳田悠岐(ソフトバンク) .369
2.西川遥輝(日本ハム) .358
3.吉田正尚(オリックス) .356

 上位3人は得点圏でよく打っただけでなく、いずれも得点圏での出塁率は5割超えで、チャンス拡大の役割も担った。栗原陵矢(ソフトバンク)はシーズンの打率.243に対して得点圏では.333と跳ね上がり、日本シリーズの舞台でも大活躍。同様に栗山巧(西武)は.272→.330、大田泰示(日本ハム)は.275→.326と上がり幅が大きく、ここぞの場面では特に頼りになった。

■内野安打
1.源田壮亮(西武) 22本
2.周東佑京(ソフトバンク) 21本
3.吉田正尚(オリックス) 20本

 プロ入り1年目からの連続30盗塁以上が3年で途切れた源田だが、内野安打は2年ぶりにリーグ最多。周東は規定打席未満にもかかわらず、盗塁王を獲得した俊足を武器に内野安打を量産した。極端な守備シフトを敷かれる機会が多い吉田は、内野安打増も首位打者獲得のカギに。右打者で最も多かったのは大田の19本。佐野皓大(オリックス)は全30安打中12本を足で稼いだ。
 
■盗塁成功率(10盗塁以上)
1.周東佑京(ソフトバンク) 89.3%
2.和田康士朗(ロッテ) 88.5%
3.西川遥輝(日本ハム) 85.7%
3.スパンジェンバーグ(西武) 85.7%

 2年連続でリーグベストの周東は50盗塁を決めてタイトルも獲得。13試合連続盗塁の新記録も樹立し、三盗は4回試みてすべて成功させた。23盗塁の和田は、盗塁数ではリーグ2位の西川(42)を成功率で上回り、代走のスペシャリストとして台頭した。一方、昨季の盗塁王・金子侑司(西武)は成功率60.1%と低迷。14盗塁で失敗9と精彩を欠いた。

■補殺(外野手)
1.マーティン(ロッテ) 8
2.大田泰示(日本ハム) 7
3.木村文紀(ヤクルト) 6

 マーティンはメジャー時代から高い評価を受けた強肩だけでなく、二塁に送球すると見せかけて一塁にスローイングするなど、走者をあざむく頭脳的なトリックプレーも披露。大田は昨季も正確な送球で5人の走者を刺しており、今季も引き続き投手陣を盛り立てた。木村に加えて、佐野皓大(オリックス)が5個、川越誠司(西武)と岡大海(ロッテ)が3個を記録と、アマチュア時代は投手だった4人がトップ10入り。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。

 

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