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プロ野球

【2020主力選手通信簿|ヤクルト】“最強打者”村上と青木が打撃陣では出色。石山や清水などブルペンも頑張ったが…

勝田聡

2020.12.25

【野手】
★打のMVP★
村上宗隆
[試合]120[打数]424[打率].307
[本塁打]28[打点]86[OPS]1.012[盗塁]11
評価:よくできました(A)
球団史上初となる日本人での全試合4番出場を果たし、史上最年少で最高出塁率のタイトルを獲得。OPS1.012はリーグ1位、両リーグでも2位と圧巻の数字だった。11盗塁もチーム2位、11月5日の阪神戦では41年ぶりとなる1イニング3盗塁と脚でも見せた。

●坂口智隆
[試合]114[打数]398[打率].246
[本塁打]9[打点]36[OPS].688[盗塁]4
評価:可もなく不可もなく(C)
一塁と外野3ポジションを守り、チーム2位の458打席に立ったものの、打率はリーグワースト2位。キャリアハイとなる9本塁打を放った一方で、長打率.354&OPS.688も物足りなかった。

●エスコバー
[試合]104[打数]377[打率].273
[本塁打]1[打点]30[OPS].641[盗塁]6
評価:がんばりましょう(D)
打率はそこそこだったが、OPS.641はセ・リーグの規定打席到達者27人中ワースト。メジャーでゴールドグラブに輝いた遊撃守備も本領を発揮できず、シーズン途中で三塁へ配置転換されるなど苦しんだ。

●青木宣親
[試合]107[打数]357[打率].317
[本塁打]18[打点]51[OPS].981[盗塁]2
評価:よくできました(A)
2年ぶりに打率3割へと復帰し、キャリアハイにあと2本に迫る18本塁打を放った。長打率.557はメジャー時代を含めても38歳にして自己ベストを更新。年齢を感じさせない働きでチームを引っ張った。

●山田哲人
[試合]94[打数]334[打率].254
[本塁打]12[打点]52[OPS].766[盗塁]8
評価:がんばりましょう(D)
コンディション不良に苦しんで4年ぶりとなる二軍落ちも経験し、12本塁打は2014年のレギュラー定着後ワーストだった。それでもOPS.766はさすがだが、山田にしては物足りない。去就が注目されたがFA権を行使せず、7年40億円で残留を決めた。
 
●西浦直亨
[試合]101[打数]286[打率].245
[本塁打]10[打点]43[OPS].672[盗塁]4
評価:可もなく不可もなく(C)
規定打席未到達も2年ぶりに100試合以上に出場し、自身2度目の2ケタ本塁打とパンチ力を発揮。序盤は三塁を主戦場としたが、8月後半からは定位置の遊撃へ返り咲いた。

●山崎晃大朗
[試合]109[打数]282[打率].245
[本塁打]3[打点]23[OPS].625[盗塁]8
評価:可もなく不可もなく(C)
自己最多の109試合に出場。序盤は打撃好調でクリーンナップを任され、8月半ばまで打率3割をキープしていた。後半戦に失速し、来季は年間を通した活躍に期待したい。

●西田明央
[試合]69[打数]190[打率].232
[本塁打]7[打点]20[OPS].682[盗塁]0
評価:まずまずです(B)
捕手陣の相次ぐ離脱を救い、キャリアハイに並ぶ7本塁打。長打力を期待されて6試合でクリーンナップを任されたほど。一方、盗塁阻止率.277はリーグ5位(20盗塁施行)と守備ではいまひとつだった。

●塩見泰隆
[試合]43[打数]154 [打率].279
[本塁打]8[打点]21[OPS].856[盗塁]13
評価:がんばりましょう(D)
開幕戦で「5番・センター」を任され、2戦目で初本塁打を放つ滑り出しも10日で登録抹消。10月は8試合で8盗塁と快足を披露するなどポテンシャルの高さを発揮したが、故障が多いのが悔やまれる。

●宮本丈
[試合]94[打数]146[打率].274
[本塁打]2[打点]12[OPS].731[盗塁]3
評価:まずまずです(B)
山田哲人の登録抹消時に正二塁手を務め、3年目でキャリアハイの94試合に出場、プロ初本塁打も放った。代打での11安打は12球団最多。今年ヤクルトで最も成長した選手の一人だ。

●廣岡大志
[試合]87[打数]121[打率].215
[本塁打]8[打点]15[OPS].748[盗塁]4
評価:可もなく不可もなく(C)
今シーズンも正遊撃手の座を勝ち取ることができず、プロ入り以来初めて二塁と外野を守ることに。打撃面では序盤に苦しんだものの、10月以降は打率.295、5本塁打と才能の片鱗を見せた。

●雄平
[試合]43[打数]103[打率].223
[本塁打]0[打点]9[OPS].528[盗塁]3
評価:ガッカリです(E)
開幕戦で2安打を放つ好スタートも以降は大失速。2度の登録抹消があって8年ぶりに0本塁打に終わるなど、成績は野手転向後ワーストの数字だった。

【監督】
高津臣吾
41勝69敗10分 勝率.373(6位) 得失点差-121(6位)
評価:可もなく不可もなく(C)
就任早々に奥川恭伸のあたりくじを引き当てたのが最大の功績。シーズンでは最下位だったとはいえ、監督1年目、さらに補強がほとんどなかったことを考えると責められない。来季はチームスローガンでもある”真価”が問われる。

取材・文●勝田聡

【著者プロフィール】
かつた・さとし/1979年生まれ、東京都出身。人材派遣業界、食品業界で従事し30代後半で独立。プロ野球、独立リーグ、MLBなど年間100試合ほど現地観戦を行っている。2016年から神宮球場でのヤクルト戦を全試合観戦中。
 
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