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プロ野球

【2020主力選手通信簿|ロッテ】躍進を支えた投手陣は軒並み高評価。野手のMVPは攻守に貢献大のマーティン!

やまけん

2020.12.29

【野手】
●田村龍弘
[試合]92[打数]203[打率].217
[本塁打]4[打点]23[OPS].605[盗塁]1
評価:可もなく不可もなく(C)
故障もあって6年ぶりに出場100試合を割ったが、マスクをかぶれば巧みな配球で投手陣をリードし、正捕手として存在感を示した。打撃成績は平凡だが、出番が減少したにもかかわらず、地味に4本塁打は自己最多だった。

●中村奨吾
[試合]120[打数]422[打率].249
[本塁打]8[打点]49[OPS].706[盗塁]2
評価:可もなく不可もなく(C)
3年連続の全試合出場を達成。打率は昨季リーグワーストだったことを思えば一歩前進と言えなくもないが、四球率や三振率、そして本塁打率はいずれも悪化。持ち味だった守備や走塁面での貢献もいまひとつだった。

●安田尚憲
[試合]113[打数]393[打率].221
[本塁打]6[打点]54[OPS].647[盗塁]2
評価:まずまずです(B)
昨季のファーム二冠王が初の開幕一軍入り。シーズン途中から4番に抜擢され、チーム最多の86試合でその座を務めた。井口監督の我慢強い起用もあって初の規定打席にも到達したが、打率はリーグワースト2位。来季は確実性を向上させたい。

●井上晴哉
[試合]113[打数]376[打率].245
[本塁打]15[打点]67[OPS].749[盗塁]0
評価:がんばりましょう(D)
希少な右の大砲も今季は不振で、レギュラー定着後初めて20本塁打に届かなかった。逆に守備ではリーグ最高守備率を記録するなど好調だったが、CS第1戦では逆転負けにつながる痛恨のエラーを犯し、第2戦ではスタメンを外された。

●藤岡裕大
[試合]106[打数]314[打率].229
[本塁打]4[打点]33[OPS].624[盗塁]8
評価:がんばりましょう(D)
規定打席には2打席足りなかったが、打率.229は実質リーグワースト3位。それでも一年間遊撃のレギュラーを全うできたのは、ライバルが不在だったから。シーズンを通して好不調の波が激しく、守備でも安定感を欠いていた。

●レアード
[試合]39[打数]133[打率].233
[本塁打]6[打点]15[OPS].690[盗塁]0
評価:ガッカリです(E)
開幕10試合を終えた時点では5本塁打と、浅村栄斗(楽天)を上回るハイペースでホームランを量産していたが、その後の29試合では1本塁打のみと絶不調に陥った。しかも8月にヘルニアを発症して帰国と不本意なシーズンだった。

●鳥谷敬
[試合]42[打数]36[打率].139
[本塁打]0[打点]6[OPS].400[盗塁]0
評価:がんばりましょう(D)
春季キャンプ終了後の3月に加入した元阪神のレジェンド。やはり39歳の年齢もあってか出場機会が限られ、成績は軒並み自己ワーストを更新したが、若いチームにあって精神的支柱としての役割も大きかった。

★打のMVP★
●マーティン
[試合]104[打数]359[打率].234
[本塁打]25[打点]65[OPS].866[盗塁]7
評価:よくできました(A)
シーズン最終盤に故障離脱しながら、打ってはリーグ4位の25本塁打、同6位のOPS.866を記録。リーグトップの8補殺と強肩も発揮し、攻守両面で貢献度が非常に高かった。
 
●菅野剛士
[試合]81[打数]223[打率].260
[本塁打]2[打点]20[OPS].748[盗塁]1
評価:まずまずです(B)
打率よりも1割以上高い出塁率.389と抜群の選球眼を発揮。打てない時期でも四球を選んで出塁するなど安定感が光った。相手の進塁を防ぐ外野守備など、数字には現れにくい貢献も大きかった。

●福田秀平
[試合]62[打数]204[打率].216
[本塁打]5[打点]19[OPS].629[盗塁]3
評価:ガッカリです(E)
ソフトバンクから鳴り物入りでFA加入したものの、開幕直前の練習試合で死球を受けて右肩甲骨骨折でいきなり戦線離脱。復帰後も調子が上がらず、期待からは大きくかけ離れた成績に終わってしまった。

●荻野貴司
[試合]53[打数]203[打率].291
[本塁打]1[打点]10[OPS].759[盗塁]19
評価:可もなく不可もなく(C)
故障により53試合の出場に留まったが、それでも1番に座った43試合では出塁率.386を記録するなど、出場した時の貢献度は非常に高かった。35歳となった今季も19盗塁を記録するなど、持ち前の快足も衰え知らずだった。

●清田育宏
[試合]70[打数]180[打率].278
[本塁打]7[打点]23[OPS].829[盗塁]0
評価:まずまずです(B)
菅野や角中勝也との併用だったため、前年より出場機会が減少したが、OPS.829は立派。代打では打率5割と勝負強さを発揮し、シーズン最終盤には不調の安田に代わって4番に座るなど、チームのCS出場にバットで貢献した。

●和田康士朗
[試合]71[打数]59[打率].203
[本塁打]0[打点]0[OPS].508[盗塁]23
評価:まずまずです(B)
開幕前に育成から支配下登録され、代走のみで一時は盗塁リーグトップに立つなど予想以上の活躍。最終的にはリーグ3位の23盗塁を記録し、成功率も88.5%と高かった。8月16日の日本ハム戦では3打席連続安打を放つなど打撃でも成長の跡。

●藤原恭大
[試合]26[打数]96[打率].260
[本塁打]3[打点]10[OPS].707[盗塁]4
評価:まずまずです(B)
二軍で英才教育…のはずが、主力の大量離脱に伴いシーズン最終盤に昇格。1番打者としてプロ1号・2号をいずれも先頭打者本塁打で飾るなど存在感を示し、CSの舞台も経験した。

【監督】
●井口資仁
60勝57拝3分 勝率.513(2位) 得失点差-18(3位)
評価:よくできました(A)
過密日程で離脱者が多く苦しいシーズンとなったが、それでもチームをCS進出に導いた手腕は圧巻だった。コロナ禍を逆手に取って安田や藤原ら若手を抜擢するなど、中長期的なチーム作りへの意図も感じ取れた。

文●やまけん

【著者プロフィール】
1999年生まれ、千葉県出身。「一人でも多くのアマチュア野球選手がスポットライトを浴びてほしい」という思いから、関東を中心に全国のアマチュア野球の試合を年間約150試合を球場で観戦するアマチュア野球観戦者。Twitter→@yam_ak_en
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