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プロ野球

登板時はコンコースが「シーン」。見る者すべてを魅了する山本由伸が日本のエースになる日【オリ熱コラム2021】

どら増田

2021.01.03

 実は、球団のグッズ関係者からはこんな声が出ている。「由伸投手が投げてる時は物販が全然動かないんですよ。皆さんピッチングを見たいんでしょうね」。通常、物販はチームが守備の時に動くことが多いのだが、由伸がマウンドに上がる日は当てはまらない。実際、由伸の登板時に京セラドームのコンコースを歩いてみると人影があまりなく、"シーン"現象が起こっていた。

 150キロを超えるストレートに加え、フォーク、カーブ、カットボールなど多彩な球種を操る。「力と技」を兼ね備える由伸の投球を、オリックスファンはいつも固唾を呑んで守っている。これについては、由伸本人も「それは凄く嬉しいです」と喜んでいる。
 
「由伸はいつも相手を圧倒的に抑えてくれていましたし、もっともっと楽に勝たせられるようにしたかったですよね」。そう語る中嶋聡新監督(2020年は監督代行)の1年目となる2021年、開幕投手は由伸が最有力候補となっている。

 夢であり目標だった背番号「18」を背負った2020年はチームのエースとしての地位を確立した。迎えた21年は、東京オリンピックで侍ジャパンのエースとして、プロ野球界全体を引っ張る存在になってもらいたい。「ヨシノブ」=「山本由伸」になる日はすぐそこまで来ている。

取材・文●どら増田

【著者プロフィール】
どらますだ/1973年生まれ。プロ野球では主にオリックスを取材し、週刊ベースボールの他、数々のウェブ媒体でも執筆している。書籍『ベースボールサミット 第9回 特集オリックス・バファローズ』(カンゼン)ではメインライターを務めた。プロレス、格闘技も取材しており、山本由伸と那須川天心の“神童”対談を実現させたことも。
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