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プロ野球

「全員がドラフト1位。12人の宝を授かったと思ってます」オリックス牧田編成部副部長が語る将来展望【オリ熱コラム2020特別編】

どら増田

2020.12.28

育成も含めて12人の新人選手が入団。低迷脱出を目指すチームの一員として、一日も早い活躍が期待される。写真:どら増田

育成も含めて12人の新人選手が入団。低迷脱出を目指すチームの一員として、一日も早い活躍が期待される。写真:どら増田

 ドラフト会議から約2ヵ月が経った12月19日、大阪市内のホテルでオリックスの新人選手入団会見が行われた。育成選手を含む12名のルーキーが湊通夫球団社長、中嶋聡監督とともに登壇し、マスコミと家族の前でプロへの抱負を語った。

 そんなルーキーたちのお披露目を会場で見守っていた牧田勝吾編成部副部長に今年のドラフト戦略について話を聞いた。オリックスは福良淳一GMが早くから公言していた通り、近畿大の佐藤輝明三塁手を1位指名。しかし、阪神、ソフトバンク、巨人と競合し、阪神に指名権を奪われている。なぜオリックスは、競合覚悟で佐藤獲得にどの球団よりも早く名乗り上げたのだろうか?

 牧田勝吾編成部副部長は次のように語る。

「佐藤君はオリックスが常勝球団になるために一番必要な補強ポイントでした。現場(監督)、フロント(GM)とチーム作りをしていく中で、センターとサードが弱いと。そんな中でマッチしたのが佐藤君と中央大の牧秀悟君(DeNAが2位で指名)でした。そこを吟味した上で、ウチは関西球団ですし、入札覚悟で佐藤君で行こうと。決めた時点でGMに『公表してください』と(言いました)」
 
 オリックスが早くから1位指名選手を公表するのは珍しい。これについては、「オリックス球団はいろんな形で何かやらかしてくるぞと世間に思わせる一つの材料かと。待つのではなく行動していくというのが私のテーマで、それを球団にも理解してもらって、ああいう形で早く公表した翌日には近畿大学に足を運んで監督さんとお話させてもらいました。僕は縁を大事にしているので」と説明する。

 結局、佐藤は巨人、阪神、ソフトバンクとの競合の末に阪神が交渉権を獲得。次にオリックスが1位指名したのは、福岡大大濠高の大型投手・山下舜平大だった。「即戦力の野手である佐藤君を外した時には、今年は他にそういう野手がいなかったので、大きく方向転換していいんじゃないかと。『山下舜平大をメジャーに行かせるべきじゃないですか? ウチで育てるべきじゃないですか? それぐらいのポテンシャルがあります』と提案したら満場一致でした」
 

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