野手では秋山翔吾がＦＡで退団する可能性があり、36歳の中村剛也の後継者も探しておきたい。秋山が抜ければ当然センターが必要になるが、当面は金子侑司のコンバートでしのげる。二軍では鈴木将平が成長しており、センターではないが愛斗、高木渉ら20代前半の若手有望株がいるので、外野手を上位指名する優先度は低い。

　それよりも、この年代は内野の層がやや薄い。三塁に関しては、山野辺翔が二塁で使えれば外崎を回してもいいだろうが、選択肢が増えるに越したことはない。１位で意中の投手が取れなかった場合、熱心に追いかけている森敬斗（桐蔭学園高）や石川昂弥（東邦高）の外れ１位指名も検討の余地がある。また、西武の打撃指導力の高さを考えると、勝俣翔貴（国際武道大）の指名も面白そうだ。

　森と岡田で現状は問題のない捕手も、23歳以下は高卒新人の牧野翔矢と育成の齊藤誠人だけ。全体的に人数も少なく、二軍育成コーチの星孝則を現役復帰させたほどなので、高校生・大学生を問わず好素材を確保したい。年齢的なバランスを考えると、高校生よりすぐバックアップで使える郡司裕也（慶応大）が適任と思われる。
  ポジション別年齢分布
・陣容は10月９日現在。年齢は2019年の満年齢
・●＝主力選手、★＝若手有望株
・外国人選手は原則として除外。育成選手は来季開幕までの支配下登録が有望な選手のみ掲載（＊）

【投手】
19歳：１人　渡邉（先発）
20歳：２人　伊藤（先発）、●平良（救援）
21歳：１人　今井（先発）
22歳：３人　●髙橋（先発）、藤田（救援）、粟津（救援）
23歳：１人　●松本航（先発）
24歳：１人　齊藤大（救援）
25歳：３人　相内（先発）、田村（救援）、中塚（救援）
26歳：５人　●多和田（先発）、●本田（先発）、佐野（救援）、野田（救援）、國場（救援）
27歳：２人　森脇（救援）
28歳：２人　●平井（救援）、小川（救援）
30歳：２人　武隈（救援）
31歳：２人　●増田（救援）
32歳以上：４人　●十亀（先発）、榎田（先発/救援）、内海（先発）
引退/戦力外：南川（27歳）、松本直（29歳）、高木勇（30歳）、大石（31歳）、小石（32歳）