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プロ野球

【2021展望:阪神】大物ルーキー佐藤の爆発で打倒巨人なるか。内野守備の向上も密かな注目ポイント〈SLUGGER〉

城ノ井道人

2021.03.25

●数年来の弱点である内野守備を改善できるか

 昨季7.5ゲーム差を付けられた巨人との差を打線に求める者もいるだろう。だが攻撃力以上に差が開いているのが守備力だ。失策数は巨人の43に対してリーグ最多の85。特に課題なのが二遊間を中心とした内野陣だ。守備での貢献度を示すUZRという指標を見ると、二塁手の糸原健太は過去2年とも低調で、遊撃手の木浪聖也も改善の兆しは見せているが、まだ物足りない。

 今年のキャンプでは現役時代に遊撃守備の名手として鳴らした川相昌弘氏を臨時コーチに招いて基礎からみっちりと特訓した。西勇輝、青柳晃洋、髙橋遥人とゴロ投手が多いだけに、内野守備の向上は失点抑止に直結するはずだ。
 
【2021年のキーマン】
佐藤輝明

 優勝へ最後の一押しとなりそうなのが、昨年のドラフトで4球団競合の末に獲得した佐藤だ。オープン戦ではドラフト以降ではルーキー歴代最多となる6本塁打を放ち、一躍注目を高めている。ただ、実際にシーズンが始まってからどれだけ打てるかは別問題。事実、ドラフト時には「まだ粗削りで、一軍で通用するまでには時間がかかる」との声も少なからず出ていた。1年目から30本塁打前後を量産するか、一軍定着すらかなわずという結果になるか。どちらに転んでもおかしくないが、前者に近い結果なら優勝の可能性はぐっと高まるだろう。

文●城ノ井道人

【著者プロフィール】
しろのいみちと。会社勤めの後、渡米してMLB記者として全米を飛び回る。。日米問わず若手有望株への造詣が深く、仲間内で「日本版ファンタジーリーグ」を毎年、開催して次代のスター発掘に余念がない。
 
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