●菅野に次ぐ先発投手の確立

　２年連続で巨人を日本シリーズで圧倒した宿敵・ソフトバンクとの最大の差は、紛れもなく投手力である。昨年の巨人もチーム防御率こそリーグ１位だったが、奪三振率（7.52）は４位、与四球率（3.31）も３位と平凡だった。投手陣が優秀だったというよりは、12球団最小の失策数を誇る堅固な守備力に助けられた部分が大きかった。

　今シーズンは９回打ち切りのため、投手陣の層の薄さがカバーされるが、それでも先発投手がイニングを消化できなければ、ブルペンへの負担が大きくなる。特に菅野は今オフ再びメジャー挑戦を目指す可能性が高く、新たな先発の柱を作ることはリーグ３連覇や日本一のためにも、今後の常勝チームを形成ためにも重要な課題と言えるだろう。
  【2021年のキーマン】
畠世周

　怪我が多く、いまいち伸びきらない中堅投手の代表格だが、潜在能力は凄まじい。186cmの長身から繰り出される150キロ超のストレートだけでなく、カットボールやスライダーといった変化球も切れ味十分。昨年はプロ入り初の完封勝利を挙げるなど、エースの素質を感じさせる。オープン戦では防御率2.25、奪三振率11.25と結果を残しながら、惜しくも開幕ローテーションからは外れる見込みだが、それでも何かきっかけをつかめば飛躍できるはずだ。

文●巨人ファンによるデータ至上主義論

【著者プロフィール】
関西出身。父親の影響で６歳から野球を見始め、タフィ・ローズのホームランに魅了されて巨人ファンとなる。現在はnoteやツイッターでインフォグラフィックを駆使して巨人のデータを分かりやすく公開している。ツイッターIDは「@beautifulsaturd」。

【沖縄キャンプPHOTO】巨人｜坂本＆菅野が率いる巨人“S班”の沖縄キャンプがスタート！！