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プロ野球

【パ・リーグ第2節展望】シーズン初勝利を目指すロッテに立ちはだかる楽天・岸。王者ソフトバンクは開幕6連勝なるか?

氏原英明

2021.03.30

●オリックスーソフトバンク(京セラドーム)
 若さが露呈し、開幕カードでは1勝2敗に終わったオリックスは、ホームで王者をどう迎え撃つか。

 初戦のマウンドには田嶋大樹が立つ。山本由伸、山岡泰輔に続く3本柱として期待されるだけに、カード頭の役目を果たしたい。昨季のソフトバンク戦は1勝3敗、防御率4.58と相性は悪いが、ここをどう乗り越えるかはチームの浮沈に関わる。昨季とは様変わりした打線では、2年目のホープ・紅林弘太郎が28日にプロ初本塁打をマーク。今節でも若さを勢いに変えたい。

 開幕3連勝で勢いに乗るソフトバンクは、ショートストップの今宮健太が元気だ。前節の第2戦には好プレー&サヨナラ打、3戦目は逆転サヨナラ劇につながるチャンスメイクも見せている。その存在感は相手の脅威になるはずだ。初戦の先発・笠谷俊介は昨季、オリックスから先発・救援で合わせて3勝。チームの勢いがあるだけに、しっかりゲームメイクしてリズムを作りたいところだ。昨季は全体で17勝5敗とオリックスを圧倒し、このまま6連勝もあり得ない話ではない。
 
●日本ハムー西武(札幌ドーム)
 前節、ミスから3戦目を落とした日本ハムは昨季14勝10敗と勝ち越した西武を迎える。札幌ドームでも8勝4敗と貯金を作った相手だけに、前節の流れを断ち切りたいところだ。

 初戦の先発は河野竜生が務める。ドラフト1位で入団した昨季は、12試合に先発して3勝5敗といまいち力を発揮できなかった。西武戦での黒星はないものの、防御率は4点台とやや高め。相手打線を勢いに乗せたくない。一方、日本ハム打線は、開幕カードでいずれもスタメンのオーダーを変えて試行錯誤している。西川遥輝、近藤健介、渡邉諒、中田翔と左右のバランスも良いメンバーがそろい、あの手この手を考えたくなるのかもしれないが、この3連戦で一つの形を作り出したい。

 西武は初戦のマウンドに松本航を送る。大卒3年目。この2年は多くの経験を積んできた。2節目初戦の先発は、シーズン通して活躍してくれることへの期待の現れだ。ただ、スピードはそれほどないだけに、大胆なピッチングが必要となるだろう。広い札幌ドームを最大限に利用していきたい。また、捕手・森友哉は打撃が好調だが、バッテリーの相性では岡田雅利の起用も視野に入る。となると、どんなオーダーが組まれるのかということも注目ポイントになるだろう。

文●氏原英明

【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園という病』(新潮社)、『メジャーをかなえた雄星ノート』(文藝春秋社)では監修を務めた。
 

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