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大谷翔平はどんな“伝説”を残すのか。MLBホームラン・ダービー名場面を振り返る<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2021.06.20

 キャップを後ろ前にかぶるおなじみのスタイルで登場したグリフィーは、これまた持ち前の美しいスウィングから快打を連発。そのうちの1本は右翼席の後方、通りを挟んだ向こう側に建っている倉庫にまで届いた。球場を埋め尽くしたファンは大歓声を送り、グリフィーが思わず打席を外す場面もあった。今に至るまで、倉庫にまで届く一発を放った者は他に誰もいない。

●黄金ルーキーが歴代新の計91本塁打!
ブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)/2019年


 クリーブランドのプログレッシブ・フィールドで行われたこの年のホームラン・ダービーで主役の座をさらったのは、前半戦わずか8本塁打、オールスター本戦には選ばれなかった20歳のルーキーだった。この年、メジャーデビューしたばかりのゲレーロJr.がそれでもダービーに招待されたのは、次代のスーパースター候補という期待があってこそ。そして、ゲレーロJr.は全米が注視する大舞台でその期待に見事に応えた。

 ファーストラウンドでは単独ラウンド歴代最多29本をスタンドにぶち込むと、準決勝ではジョク・ピーダーソン(ドジャース)との3度の延長に及ぶ死闘を展開。決勝ではピート・アロンゾ(メッツ)に1本差で敗れて優勝は惜しくも逃したが、トータル91本は歴代新記録だった。ゲレーロJr.は今年のダービー出場にも意欲を見せており、大谷との競演が期待される。
●ヤンキースの怪物がルーキーでは史上初の単独優勝
アーロン・ジャッジ(ヤンキース)/2017年


 2017年、球界は身長2mを超えるルーキースラッガーの話題で持ちきりとなった。4月だけで10本塁打を量産したジャッジは、前半戦だけで30本を量産。ア・リーグ最多得票を得てオールスターに出場を決めた。迎えたホームラン・ダービーでも、ジャッジはシーズンの勢いそのままに豪快な当たりを連発する。

 マーリンズ・パークの左中間席後方の柱を直撃した一打を含め、屋根がなければ場外間違いなしという飛距離500フィート以上の特大弾が4本。本塁打とはカウントされなかったが天井を直撃する一打もあり、場内は歓声いうよりもどよめきに包まれた。ルーキーのホームラン・ダービー単独優勝は史上初。新たなスーパースター誕生を強く印象付ける活躍だった。

構成●SLUGGER編集部

 
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