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大谷やダルビッシュは復活も、松坂は再起できず。日本人メジャーリーガーのトミー・ジョン手術の歴史<SLUGGER>

藤原彬

2021.09.12

▼藤川球児(2013年/32歳)
 メジャー1年目の13年5月に早くもトミー・ジョン手術を受け、日本では猛威を振るった自慢の“火の玉ストレート”は平均球速が2マイル以上も低下。結局、メジャーでの3年間では29登板のみにとどまった。

 15年オフにはヤンキースと契約寸前まで行きながら、メディカルチェックに引っかかって破談に。一時は引退も覚悟するが翻意し、四国アイランドリーグを経由して16年に古巣・阪神へ復帰。速球主体の投球で打者をねじ伏せる往年の姿を取り戻し、19年には史上初の通算150セーブ&150ホールドを達成した。

▼ダルビッシュ有(2015年/30歳)
 手術を受ける前の13年に奪三振王を獲得するなどメジャーでも支配力を発揮。トミー・ジョン手術を受けた15年は全休したが、翌年に復活すると17年オフにはFA市場で6年1億2600万ドルの超大型契約を得るなど、術後も変わらず高い評価を得た。

 18年は右ヒジの痛みが再発するなど苦しんだ時期もあったが、19年途中からカッターを主軸にした投球で復活。昨年は短縮シーズンながら日本人では初の最多勝に輝き、サイ・ヤング賞投票でも2位と34歳にして超一流のパフォーマンスを見せた。
 
▼大谷翔平(2018年/24歳)
 日本人最速の165キロを誇る剛腕はメジャー1年目から好投するも、6月に右ヒジを故障。9月になって手術に踏み切った。復帰した昨年は、2登板で防御率37.80と惨憺たる結果に終わり、一部では二刀流限界論も出た。

 今季もシーズン序盤は制球難が目立ったが、徐々に感覚を取り戻して後半戦は抜群の安定感を発揮。4シームの球速をあえて抑えめにしながらコントロールを劇的に改善させ、投手として一回りも二回りも成長している。派手なホームランに注目が行きがちだが、今後のポテンシャルという点ではむしろピッチングが上回るかもしれない。

 なお、田中将大もメジャー1年目の14年7月に右ヒジ靭帯の部分断裂が判明した。だが、ヤンキースのエースだった彼はトミー・ジョン手術は受けず、自らの血液から抽出した多血小板血漿を注射するPRP療法を選択。約2か月後の9月に復帰を果たし、その後も長期離脱もなくメジャー7年間をまっとうしている。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『スラッガー』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。

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