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殿堂入りしたデレク・ジーターの名場面5選!“ザ・フリップ”に“ザ・ダイブ”、そして数々の殊勲打<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2021.09.09

頭脳的ながらも常に全力のプレースタイルで、走攻守すべてで観客を魅了。現役時代は常に全米ナンバーワンのスーパースターだった。(C)Getty Images

頭脳的ながらも常に全力のプレースタイルで、走攻守すべてで観客を魅了。現役時代は常に全米ナンバーワンのスーパースターだった。(C)Getty Images

▼記念すべき3000安打を本塁打で達成
(2011年7月9日)

 ジーターはヤンキースの長い歴史で、初めて通算3000安打を達成した選手でもある。2997安打で迎えたオールスターブレイク前最後の本拠地3連戦。ジーターは1戦目に2998本目の安打を放ち、球団初の偉業に王手をかけてこの日を迎えた。

 レイズの先発はのちにサイ・ヤング賞に輝くデビッド・プライス(現ドジャース)だったが、ジーターは第1打席にまずレフト前ヒットを放って金字塔にリーチをかける。そして第2打席。持ち前の粘りでフルカウントまで持ち込んだ後の8球目、真ん中に入ってきたカーブを捉えると、打球はファンの待つレフトスタンドに飛び込んだ。

 3000安打を本塁打で決めたのは史上2人目。さらに3安打を加えてこの日は何と5打数5安打、三塁打が出ればサイクルという大活躍で、改めて千両役者ぶりを印象付けた。
 
▼現役最後のホーム最終戦でサヨナラ打
(2014年9月25日)

 40歳となる14年の開幕前に、ジーターはその年限りでの現役引退を表明。全米各地のファンに別れを告げる“フェアウェル・ツアー”を経て9月25日、ヤンキー・スタジアムでのホーム最終戦を迎えた。ヒーローの最後の雄姿を一目見ようとヤンキースファンが球場を埋め尽くす中、5対5の同点で9回裏を迎えた。

 1死二塁、サヨナラのチャンスでジーターに打順が回る。いつもと変わらぬ落ち着きはらった表情で打席に入ったジーターだが、心の中では「絶対に泣くな」と自分に言い聞かせていたという。ヤンキー・スタジアムでの最終打席、気持ちが高ぶっていたのはファンだけではなかった。

 鮮やかな初球打ちだった。痛烈な打球がライト前まで抜けていき、二塁走者のホゼ・ピレラ(昨年、広島に在籍)がホームインしてヤンキースがサヨナラ勝ち。イチローやこの日先発した黒田博樹をはじめとするチームメイト、そしてすでに引退していたマリアーノ・リベラらに祝福された後、ジーターは球場を埋め尽くしたニューヨークのファンに別れを告げた。

構成●SLUGGER編集部
 
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