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プロ野球

なぜ京田や金子が選外?ゴールデン・グラブ賞の無記名投票は見直すべきでは?

2019.11.06

②【セ・リーグ一塁】なぜバティスタに票が入ったのか

 投票結果自体に影響を与えたわけではないが、一塁部門でバティスタ(広島)に票が入ったことも驚きだった。それは、バティスタがドーピング違反で出場停止処分を受けたからではない。単純に、ゴールデン・グラブにふさわしい守備力を見せていたとは思えないからである。

 守備範囲、正確性、出場試合数。どれを見ても受賞者のロペス(DeNA)、ビシエド(中日)よりバティスタは劣っている。1票を投じた記者には、我々が見えていない評価点があったのだろうか。2012年にも、右肩の故障で内野にまともな返球ができなかった金本知憲(阪神)に票が入ったことがあったが、今回も似たケースと言えるだろう。

 
③【パ・リーグ外野手】金子の選外は打撃成績が影響?

 パ・リーグ全体は概ね順当な結果になったが、外野手部門で金子侑司(西武)が選外になったのは、辻発彦監督もビックリしたのではないか。事実、「彼に投票しない記者は何を見てんの?」と語っていたくらいだ。

 16、19年に盗塁王を獲得するなど抜群の走力を誇る金子は、守備でもフィールドを縦横無尽に駆け回り、前に落ちそうな打球、フェンス際の打球を何度も好捕。チームメイトで今回ゴールデン・グラブを受賞した秋山翔吾も、「金子にはどれほど助けてもらったか分かりませんし、彼には感謝してもしきれないです」と述べていた。

 UZRでも圧倒的な数値を叩き出しており、受賞濃厚と思われたが、結果は秋山(199票)、荻野貴司(ロッテ/168票)、西川遥輝(日本ハム/141票)に次ぐ4位の101票。楽天の島内宏明(66票)、辰己涼介(53票)も好守を見せていたが伸び悩んだ。坂本もそうだが、ここでも、守備を判断する賞にかかわらず、打撃成績が判断材料になっている現状が浮き彫りになる。

〈受賞者〉
・秋山:打率.303 本塁打20 OPS.864
・荻野:打率.315 本塁打10 OPS.842
・西川:打率.288 本塁打5  OPS.779
〈選外〉
・金子:打率.251 本塁打3  OPS.616
・辰己:打率.229  本塁打4  OPS.639
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