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侍ジャパン

プレミア12で侍ジャパンの前に立ちはだかる3か国の注目選手は?メジャーのノーヒッターや日本とゆかりある選手たちの名も

藤原彬

2019.11.06

プエルトリコ(WBSCランキング11位/6日対戦)

 日本の野球ファンにも見覚えのあるベテランピッチャーが目に付く。

 36歳のフェルナンド・カブレラはメジャー通算132登板。10年を最後にビッグリーグの舞台を離れたが、13年のWBC準決勝では日本を相手に0.2回を投げてセーブを記録した。引退を表明してからも自国のウィンター・リーグでマウンドに上がり続けている。

 オーランド・ロマンはヤクルトに4年間在籍。12年に2完封含む9勝を挙げ、15年にはセットアッパーとして61登板でリーグ優勝に貢献した。WBCは全4回に出場も、前回のプレミア12は辞退している。

 メジャーである程度の出場機会を得たことがある野手はイバン・デヘススぐらい。それも16年にレッズでユーティリティとして起用されていたに過ぎず、近年はマイナーでのプレーが続く。

 マイナーでの成績を見ると、アンソニー・ガルシアが18年に3Aで25本塁打、OPS.836の好成績を収めている。ダニー・オティーズはリーグ平均打率が3割を超えるメキシカン・リーグではあるが、今季42本塁打を放り込んだ。

 指揮を執る、往年の名打者ホアン・ゴンザレスはどのような指導を試みるだろうか。
 

台湾(WBSCランキング4位/7日対戦)

 日本の野球を知る投手たちの出来がチームの命運を左右するかもしれない。

 日本球界8年目のチェン・グァンユウは今季、ロッテで自身最多の44試合に登板。最長4イニングスを含む16試合で複数回をこなした。アウトローにボールを集める投球で、左打者には被打率.232、被本塁打0と強さを発揮している(右打者には.280、2本)。滅多打ちされた前回大会の雪辱を果たせるか。

 オリックスでプレーする張奕は昨年に野手から投手へ転向し、今年5月に育成選手から支配下登録された。8月には育成野手出身選手として初の勝利投手に。抜群の身体能力はピッチングにもいかされ、150kmを超える速球と力強い変化球にパワーピッチャーの素質を感じさせる。

 打線の中心は、昨オフに台湾球界から日本ハムへ移籍した“大王”こと王柏融だ。日本での1年目は88試合の出場で打率.255、3本塁打に終わったが、打率4割を2度マークし、本塁打王も獲得している打棒は侮れない。

 胡金龍は大学を経てドジャースと契約し、07年にはフューチャーズゲームでMVPに輝いた。アメリカでは芽が出ずも、13年からは台湾で通算打率.356の巧打者だ。キャリア10年の林泓育は胡同様のハイアベレージに通算出塁率.394、長打率.535を記録している強打の捕手で、攻守に要となりそう。

 また、09年にヤンキースで最多勝(19勝)のタイトルを獲得した王建民が、現役時代と同じ背番号40を着けてベンチコーチを務める。

文●藤原彬

ふじわら・あきら/1984年生まれ。『スラッガー』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。

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