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高校野球

神宮大会で“輝いた”高校生の逸材は? 大阪桐蔭バッテリー、佐々木麟太郎に並ぶ1年生スラッガーも!<SLUGGER>

西尾典文

2021.11.29

■真鍋慧(広陵1年・一塁手)

 佐々木と同じく1年生ながら4番を任され、チームの決勝進出に大きく貢献したのが真鍋だ。189センチ、89キロという左の大型打者だが、持ち味はパワーよりもむしろ高い打撃技術にある。ゆったりと大きく構え、小さな動きで力強いトップの形を作り、ボールを長く見ることができるため、態勢を崩されることがほとんどない。巧みなリストワークで広角に打ち分ける上手さもある。

 初戦の明秀日立戦では3安打を放つと、準決勝の花巻東戦ではライトスタンドへのホームラン、決勝の大阪桐蔭戦でもレフトオーバーのタイムリーツーベースを放ち、大会を通じて5割を超える打率を残した。
 
■佐倉侠史朗(九州国際大付1年・一塁手)

 佐々木、真鍋とともに注目を集める1年生スラッガー。重心をかなり低くしてバットを高く上げる独特の構えだが、ステップする時も頭が上下動しない下半身の強さが持ち味。バットの動きが大きいため対応力には少し課題が残るものの、状況やカウントに応じて少しコンパクトなスウィングにするなど意外に器用な一面も備える。

 1回戦、2回戦ではシングルヒット1本ずつに終わったが、準決勝の大阪桐蔭戦では前田の甘く入ったボールを一閃。彼らしい柔らかなスウィングから、打った瞬間に分かるホームランをライトスタンドに叩き込んで見せた。

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。
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