▼外野出場わずか10試合の選手がベストナイン!?
ゴールデン・グラブ賞とは異なり、ベストナインの選考に明確な定義はない。とはいえ、「ベスト」と名がつくからには、外野出場10試合、打率.174の陽川尚将(阪神)にセ・リーグ外野手部門で1票が入っているのはいくら何でも疑問だ。
陽川だけではない。外野での先発出場がわずか11試合にとどまり、打撃でも不振だった松山竜平(広島)や、主な役割は守備固めで100打席にも立っていない荒木貴裕(ヤクルト)にも票が投じられている。
セ・リーグの外野手部門は、受賞した鈴木誠也(広島)、近本光司(阪神)、塩見泰隆(ヤクルト)以外にも、DeNAの3人(2年連続打率3割をクリアした佐野恵太、打率3割&28本塁打を記録したオースティン、リーグ5位の打率.310を残した桑原将志)などが好成績を残していた。
単純に考えて、陽川に投票した記者はこの6人のうち最低でも4人を除外していたことになる。たとえば鈴木、近本と来て、3人目に塩見でも佐野でもオースティンでも桑原でもなく陽川を選んだ、ということだ。そう考えれば、いかにいびつな選択だったかがよく分かるだろう。
▼「ポジション間違い」で村上が受賞を逃した可能性も……?
パ・リーグ一塁手部門では杉本裕太郎(オリックス)に3票、セ・リーグ一塁手部門では村上宗隆(ヤクルト)に12票が入った。だが今季、杉本の一塁での先発出場は4試合、村上は8試合でしかない。前者はライト(126試合)、後者は三塁(136試合)での出場が圧倒的に多く、実際にベストナインを受賞している。他に入れたい選手がいたからあえて一塁で入れたのか、それとも単に間違えたのかは分からないが、いずれにしても不思議な話だ。
ましてやベストナイン投票では、基本的に複数のポジションに同じ選手の名前を書くことは許されていない。特にセ・リーグの三塁手は岡本和真(巨人)が本塁打と打点の二冠を獲得しており、もし村上と票数が拮抗していた場合はこの12票が賞の行方を左右した可能性もあった。「大事故」につながらなかったから良かったが、選手がその年守ったポジションはしっかり把握しておきたいところだ。
構成●SLUGGER編集部
ゴールデン・グラブ賞とは異なり、ベストナインの選考に明確な定義はない。とはいえ、「ベスト」と名がつくからには、外野出場10試合、打率.174の陽川尚将(阪神)にセ・リーグ外野手部門で1票が入っているのはいくら何でも疑問だ。
陽川だけではない。外野での先発出場がわずか11試合にとどまり、打撃でも不振だった松山竜平(広島)や、主な役割は守備固めで100打席にも立っていない荒木貴裕(ヤクルト)にも票が投じられている。
セ・リーグの外野手部門は、受賞した鈴木誠也(広島)、近本光司(阪神)、塩見泰隆(ヤクルト)以外にも、DeNAの3人(2年連続打率3割をクリアした佐野恵太、打率3割&28本塁打を記録したオースティン、リーグ5位の打率.310を残した桑原将志)などが好成績を残していた。
単純に考えて、陽川に投票した記者はこの6人のうち最低でも4人を除外していたことになる。たとえば鈴木、近本と来て、3人目に塩見でも佐野でもオースティンでも桑原でもなく陽川を選んだ、ということだ。そう考えれば、いかにいびつな選択だったかがよく分かるだろう。
▼「ポジション間違い」で村上が受賞を逃した可能性も……?
パ・リーグ一塁手部門では杉本裕太郎(オリックス)に3票、セ・リーグ一塁手部門では村上宗隆(ヤクルト)に12票が入った。だが今季、杉本の一塁での先発出場は4試合、村上は8試合でしかない。前者はライト(126試合)、後者は三塁(136試合)での出場が圧倒的に多く、実際にベストナインを受賞している。他に入れたい選手がいたからあえて一塁で入れたのか、それとも単に間違えたのかは分からないが、いずれにしても不思議な話だ。
ましてやベストナイン投票では、基本的に複数のポジションに同じ選手の名前を書くことは許されていない。特にセ・リーグの三塁手は岡本和真(巨人)が本塁打と打点の二冠を獲得しており、もし村上と票数が拮抗していた場合はこの12票が賞の行方を左右した可能性もあった。「大事故」につながらなかったから良かったが、選手がその年守ったポジションはしっかり把握しておきたいところだ。
構成●SLUGGER編集部