3位:侍ジャパンが東京五輪で悲願の金メダル
1984年に野球が五輪正式競技に採用されて以来、金メダルは日本代表の悲願だった。しかも今大会の開催地は東京。稲葉篤紀監督率いる侍ジャパンは、まさに頂点のみが至上命題だった。
ドミニカ共和国との初戦では先行を許したが、土壇場の9回裏に追いつくと、2死満塁で坂本勇人(巨人)がサヨナラタイムリーを放って劇的なサヨナラ勝ち。アメリカ戦では田中将大(楽天)が打ち込まれて一時窮地に陥るも、延長10回に甲斐拓也の一打でふたたびサヨナラ。負けなしで迎えた決勝はまたもアメリカとの対決だったが、今度は5投手の完封リレーで強敵を下して金メダルを手にした。
大会MVPには全5試合に出場して7安打7打点の山田哲人(ヤクルト)が選ばれ、山本由伸(オリックス)、甲斐、坂本もベストナインに名を連ねた。
4位:中田翔が不祥事で巨人へ電撃移籍
8月11日、日本ハムの生え抜き主砲だった中田翔が突如出場停止処分を受けた。4日のエキシビションマッチDeNA戦の最中に、チームメイトへ暴力を振るったためだ。16日になって栗山英樹監督(当時)が年内の一軍復帰を否定した上、「このチームでは難しい」と退団を示唆。その4日後に無償トレードで巨人への電撃移籍が発表された。
同日、日本ハムではなく巨人の球団事務所で“謝罪会見”を行った中田は、即座に出場停止処分が解除。たった9日間で禊が済んだかのような処置には批判もあった。復帰2戦目となる22日のDeNA戦では5番・一塁でスタメン出場して本塁打も放ったが、見せ場はそこまで。結局、移籍後は34試合で打率.154、3本塁打とほとんど貢献できなかった。
5位:東北にマー君帰る! しかし「ムエンゴ」に泣く
昨オフ、史上最高額となる年俸9億円でヤンキースから楽天へ復帰した田中将大。渡米前年の13年には24勝0敗、防御率1.27の歴史的快投で球団初の日本一をもたらした右腕の帰還に東北のファンは沸いたが、終わってみれば4勝9敗とまさかの結果に終わった。
だが、この成績は田中の責任ではない。13年には1試合平均6点以上もあった打線の援護が、今季はわずか2点そこそこと不運だったのが原因。防御率3.01はリーグ5位、QS率73.9%は3位タイと安定感は健在で、12月には残留を表明してまたもファンを喜ばせた。
▼その他の主なニュース
西武ひと筋20年の栗山巧が通算2000安打を達成したことも大きなニュースだった。9月4日楽天戦の9回、元チームメイトの牧田和久が投じた外角のカーブにうまく合わせ、レフト前へと落とす渋い一打で快挙達成。球団の生え抜きでは初の偉業だった。
その一方で悲劇もあった。8月3日、中日の投手だった木下雄介が急逝。7月6日の練習中に息苦しさを訴えて突然倒れ、愛知県内の病院で賢明な治療が続けられたが、意識が戻らないまま1ヵ月後に亡くなった。4月にトミー・ジョン手術を受けたばかりで、復帰を心待ちにしていたチームメイトやファンの悲しみは大きく、9月5日のDeNA戦では追悼試合も行われた。
スキャンダルでは、ある意味中田以上の存在感を発揮したのが元ロッテの清田育宏だ。年明け早々に週刊誌で不倫が報じられ、「部外者との会食禁止」の規則を破ったことが発覚して謹慎処分に。4月末にいったん処分が解除されたものの、5月にふたたび不倫デートをすっぱ抜かれてついに契約解除。その後はG.G.佐藤の支援を受けてNPB復帰を目指していたが、11月に「解雇権の濫用」で突如ロッテへの訴訟を提起。現在も係争中だ。
構成●SLUGGER編集部
【日本シリーズPHOTO】20年ぶりの日本一!燕戦士“歓喜の瞬間”を厳選ショットで振り返り!
1984年に野球が五輪正式競技に採用されて以来、金メダルは日本代表の悲願だった。しかも今大会の開催地は東京。稲葉篤紀監督率いる侍ジャパンは、まさに頂点のみが至上命題だった。
ドミニカ共和国との初戦では先行を許したが、土壇場の9回裏に追いつくと、2死満塁で坂本勇人(巨人)がサヨナラタイムリーを放って劇的なサヨナラ勝ち。アメリカ戦では田中将大(楽天)が打ち込まれて一時窮地に陥るも、延長10回に甲斐拓也の一打でふたたびサヨナラ。負けなしで迎えた決勝はまたもアメリカとの対決だったが、今度は5投手の完封リレーで強敵を下して金メダルを手にした。
大会MVPには全5試合に出場して7安打7打点の山田哲人(ヤクルト)が選ばれ、山本由伸(オリックス)、甲斐、坂本もベストナインに名を連ねた。
4位:中田翔が不祥事で巨人へ電撃移籍
8月11日、日本ハムの生え抜き主砲だった中田翔が突如出場停止処分を受けた。4日のエキシビションマッチDeNA戦の最中に、チームメイトへ暴力を振るったためだ。16日になって栗山英樹監督(当時)が年内の一軍復帰を否定した上、「このチームでは難しい」と退団を示唆。その4日後に無償トレードで巨人への電撃移籍が発表された。
同日、日本ハムではなく巨人の球団事務所で“謝罪会見”を行った中田は、即座に出場停止処分が解除。たった9日間で禊が済んだかのような処置には批判もあった。復帰2戦目となる22日のDeNA戦では5番・一塁でスタメン出場して本塁打も放ったが、見せ場はそこまで。結局、移籍後は34試合で打率.154、3本塁打とほとんど貢献できなかった。
5位:東北にマー君帰る! しかし「ムエンゴ」に泣く
昨オフ、史上最高額となる年俸9億円でヤンキースから楽天へ復帰した田中将大。渡米前年の13年には24勝0敗、防御率1.27の歴史的快投で球団初の日本一をもたらした右腕の帰還に東北のファンは沸いたが、終わってみれば4勝9敗とまさかの結果に終わった。
だが、この成績は田中の責任ではない。13年には1試合平均6点以上もあった打線の援護が、今季はわずか2点そこそこと不運だったのが原因。防御率3.01はリーグ5位、QS率73.9%は3位タイと安定感は健在で、12月には残留を表明してまたもファンを喜ばせた。
▼その他の主なニュース
西武ひと筋20年の栗山巧が通算2000安打を達成したことも大きなニュースだった。9月4日楽天戦の9回、元チームメイトの牧田和久が投じた外角のカーブにうまく合わせ、レフト前へと落とす渋い一打で快挙達成。球団の生え抜きでは初の偉業だった。
その一方で悲劇もあった。8月3日、中日の投手だった木下雄介が急逝。7月6日の練習中に息苦しさを訴えて突然倒れ、愛知県内の病院で賢明な治療が続けられたが、意識が戻らないまま1ヵ月後に亡くなった。4月にトミー・ジョン手術を受けたばかりで、復帰を心待ちにしていたチームメイトやファンの悲しみは大きく、9月5日のDeNA戦では追悼試合も行われた。
スキャンダルでは、ある意味中田以上の存在感を発揮したのが元ロッテの清田育宏だ。年明け早々に週刊誌で不倫が報じられ、「部外者との会食禁止」の規則を破ったことが発覚して謹慎処分に。4月末にいったん処分が解除されたものの、5月にふたたび不倫デートをすっぱ抜かれてついに契約解除。その後はG.G.佐藤の支援を受けてNPB復帰を目指していたが、11月に「解雇権の濫用」で突如ロッテへの訴訟を提起。現在も係争中だ。
構成●SLUGGER編集部
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