30日のアスレティックス戦でも2本塁打を放ち、同月は打率.340、9本塁打、22打点、OPS1.091。前半戦終了時では53試合で打率.303、14本塁打、38打点、OPS.924で、このペースなら松井秀喜が04年に記録した日本人打者最多の31本塁打を軽く超え、それどころか3割・30本・100打点すら不可能ではないように思えた。
ところが、オールスターを境にして、大谷のバットからは快音が聞こえなくなる。後半戦最初の33試合で柵越えはたった1本。前半戦はゴロ率が高い割にフライが上がった時は高確率でホームランになっていたのが、後半戦ではフェンスまで届かないケースが目立って増えた。時折、飛び出す一発も本来の力強い打球とはほど遠く、バランスを崩したスウィングでの打球が運良くスタンドまで飛んだような、飛ぶボールの恩恵か? と思える当たり。大谷自身「自分のスウィングができていない。納得できるアウトが少ない」と悩みを口にしていて、先発から外れる試合も目に付くようになっていた。
その原因の一つがヒザの故障であったことが分かったわけだが、後半戦は前半戦と同じ53試合で打率.269、4本塁打、24打点、OPS.767。前半はムーキー・ベッツ以上、後半はクリスチャン・バスケス(ともにレッドソックス)以下の打者になっていた。最終的には106試合に出場し、打率.286は前年とほぼ同じでも、18本塁打は前年より58打席多かったのに4本減、OPS.848は77ポイントも低下してしまった。これでもリーグ26位相当なので、全然恥ずかしい数字ではない。けれども、昨年や前半戦での期待値を大きく下回ってしまったのもまた確かだ。
■二刀流に肉体が耐えられるか?突きつけられた2つの課題
2年目を終えた大谷には、プロ入り当初からつきまとっていた疑念が再燃している。「本当に二刀流ができるのか?」という疑念だ。「すでに証明済みだ」との声もあるだろう。18年には投手としてbWAR1.2、野手として2.7を記録。数字上でも投打両方で戦力になっていたし、「二刀流には並外れた価値がある」(クレイトン・カーショウ/ドジャース)「投手と打者を両立させられるなんて信じられない」(マックス・シャーザー/ナショナルズ)などなど、メジャーきってのスーパースターたちが社交辞令抜きで称賛していたのだから、少なくとも〝能力的には〞二刀流に疑いを差し挟む余地はない。
ところが、オールスターを境にして、大谷のバットからは快音が聞こえなくなる。後半戦最初の33試合で柵越えはたった1本。前半戦はゴロ率が高い割にフライが上がった時は高確率でホームランになっていたのが、後半戦ではフェンスまで届かないケースが目立って増えた。時折、飛び出す一発も本来の力強い打球とはほど遠く、バランスを崩したスウィングでの打球が運良くスタンドまで飛んだような、飛ぶボールの恩恵か? と思える当たり。大谷自身「自分のスウィングができていない。納得できるアウトが少ない」と悩みを口にしていて、先発から外れる試合も目に付くようになっていた。
その原因の一つがヒザの故障であったことが分かったわけだが、後半戦は前半戦と同じ53試合で打率.269、4本塁打、24打点、OPS.767。前半はムーキー・ベッツ以上、後半はクリスチャン・バスケス(ともにレッドソックス)以下の打者になっていた。最終的には106試合に出場し、打率.286は前年とほぼ同じでも、18本塁打は前年より58打席多かったのに4本減、OPS.848は77ポイントも低下してしまった。これでもリーグ26位相当なので、全然恥ずかしい数字ではない。けれども、昨年や前半戦での期待値を大きく下回ってしまったのもまた確かだ。
■二刀流に肉体が耐えられるか?突きつけられた2つの課題
2年目を終えた大谷には、プロ入り当初からつきまとっていた疑念が再燃している。「本当に二刀流ができるのか?」という疑念だ。「すでに証明済みだ」との声もあるだろう。18年には投手としてbWAR1.2、野手として2.7を記録。数字上でも投打両方で戦力になっていたし、「二刀流には並外れた価値がある」(クレイトン・カーショウ/ドジャース)「投手と打者を両立させられるなんて信じられない」(マックス・シャーザー/ナショナルズ)などなど、メジャーきってのスーパースターたちが社交辞令抜きで称賛していたのだから、少なくとも〝能力的には〞二刀流に疑いを差し挟む余地はない。