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高校野球

センバツ注目カード5選!クラーク国際と九州国際の“再戦”、神宮王者・大阪桐蔭も難敵を迎え撃つ

西尾典文

2022.03.05

●第5日第1試合:花巻東(岩手)vs市和歌山(和歌山)

 秋の東北大会を制した花巻東は強力打線が持ち味。新2年生ながらすでに高校通算50本塁打を放っている佐々木麟太郎に注目が集まる中、その後ろを打つ4番の田代旭もプロ注目の強打の捕手で、足が使える選手も多く多彩な攻撃をしかけることができる。佐々木は12月に胸郭出口症候群で両肩を手術した影響が気がかりだが、仮に万全の状態でないとしても、得点力の高さは大会でも屈指だろう。

 一方の市和歌山はエースの米田天翼が最注目選手だ。上背はそれほどないものの、たくましい体格から投げ込むストレートは140キロ台中盤をマークし、変化球のレベルも高い。昨年は先輩の小園健太(DeNA1位)が前評判の高かった県岐阜商打線を抑え込んで完封勝利をマークしたが、その再現にも期待がかかる。
 
●第6日第1試合:鳴門(徳島)vs大阪桐蔭(大阪)

 昨年の神宮大会を制し、優勝候補の筆頭と見られる大阪桐蔭だが、いきなり難敵との対戦となった。鳴門のエース富田遼弥は下級生の頃から評判のサウスポーで、秋の四国大会でも防御率0.82と見事なピッチングを見せている。ストレートは130キロ台後半と驚くほどの速さはないが、緩急の使い方が上手く、変化球の制球も安定している。大阪桐蔭は松尾汐恩、海老根優大など力のある打者が揃うが、長打が続くことは考えづらいだけに、手堅い攻撃が必要になりそうだ。

 もうひとつ注目なのが大阪桐蔭の投手陣。秋は下級生の前田悠伍が大活躍を見せたが、体力面には不安が残るだけに継投も考えられる。先発を誰に託すのか、どのタイミングで継投するのかが勝負の大きなポイントとなるだろう。

文●西尾典文

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【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。
 
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