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プロ野球

ビッグボスのパフォーマンスが不要になる日――清宮、万波ら若手が台頭する日本ヘムの期待<SLUGGER>

出野哲也

2022.05.31

 いずれもビッグボスのコメントが大きく取り上げられているので、今なお「新庄頼み」の報道が続いているようにも思える。けれども、実際にはニュースの主役となっているのは選手たちである点が、開幕当初と大きく違う。清宮だけでなく「万波」「北山」という名前自体が、たとえネガティブな話であっても報道価値を持つようになったのだ。

 それは言うまでもなく、彼ら自身がそうした扱いにふさわしい結果を出し、ファンの関心を惹いているから。新庄ネタでなければ記事にならない、とメディアが考えていた段階からは確実に前進している。

 これこそ、日本ハム球団が本来望んでいた方向性だろう。ファンが目当てにしているのは選手の活躍、チームの勝利、もしくは負けても納得のいく戦いをしてくれること。「2億円のフェラーリ」で球場入りするようなパフォーマンスはあくまで添え物なのだ。

【動画】天才スラッガーがようやく本領発揮!清宮、今季2度目の1試合2本塁打
 

 もちろん新庄監督自身、そのことはよく分かっているに違いない。現役時代、メジャーリーグから日本ハムに加入した当初も、話題の大半を占めていたのは彼自身だった。そして、チームの強さや、他の選手たちに注目が集まるようになったのを見届けるかのごとくフィールドを後にした。

 同じように、ビッグボスの発言やパフォーマンスが不要になる日こそ、理想とするチームが出来上がるのだろう。

文●出野哲也

【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『プロ野球 埋もれたMVPを発掘する本』『メジャー・リーグ球団史』(いずれも言視舎)。

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