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プロ野球

ラプソードがもたらす“変革”と“進化”。ダルビッシュの名言にも通じる「正しい練習」の重要性<SLUGGER>

新井裕貴(SLUGGER編集部)

2022.05.26

日本でも耳にするようになった「ラプソード」とは一体? 球界を大きく変えている最新ツールの“実態”に迫る。提供:ラプソード社

日本でも耳にするようになった「ラプソード」とは一体? 球界を大きく変えている最新ツールの“実態”に迫る。提供:ラプソード社

 テクノロジーの波は、野球界にも確実に押し寄せている。

 最近、野球中継などで「回転数」や「打球速度」、「打球角度」といったワードを頻繁に耳にするようになった。つい5年ほど前までほとんど使われることのなかったこれらの指標は、『トラックマン』『ホークアイ』、そして『ラプソード』といったトラッキング機器によって計測・数値化されるようになったものだ。

 回転数や打球速度、打球角度などの数値化が可能になったことで、どんな握りで投げれば空振りを奪えるのか、どんなスウィングが長打を生むのかも明らかになった。それによって、アメリカでは選手の指導法も一変した。そしてその流れは、緩やかに、そして着実に日本にも波及しようとしている。

 いずれも高性能のトラッキング機器という点は共通しているが、トラックマンやホークアイが球場設置型の装置であるのに対し、ラプソードは持ち運びが可能で、より“個人”に特化したデバイスという特徴がある。そのため、個人でラプソードの機器を所有する選手も少なくない。

 数年前には、ダルビッシュ有(現パドレス)が自身のYouTubeチャンネルでラプソードを使った投球練習動画を投稿して話題になった。昨年のドラフトで日本ハムに1位入団した達孝太も、天理高時代に購入して自身の投球に生かしている。2021年パ・リーグ本塁打王の“ラオウ”杉本裕太郎(オリックス)や清宮幸太郎(日本ハム)らを指導する根鈴雄次氏も、ラプソードを活用している一人だ。
 
 ラプソードは、打者は「HITTING 2.0」、投手は「PITCHING 2.0」という機器を使う。打者なら1回のスウィングで打球速度や打球角度、回転数、回転方向、推定飛距離、打球方向、投手なら1球で球速、回転数、回転効率、回転軸、縦と横の変化量、リリースポイントなど、さまざまなデータを計測できる。

 ラプソードのような機器はあくまでプロ向けと考える人が多いかもしれない。しかし、「中学生や高校生も含め、練習時間が限られるアマチュア選手にこそ触れてほしい」と語るのは、『株式会社Rapsodo Japan(以下ラプソード社)』のプロダクトマーケティングマネージャー・花城健太さんだ。

「進学校や公立校が名門校と渡り合うためには、効率的な練習や正しい方向への努力が必要です。ラプソードはそのために役立つはずです」と花城さんは続ける。
 
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