専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
プロ野球

長打力を示すISOは本塁打王の岡本以上――プロ5年目で見えつつある清宮幸太郎の確かな「成長」<SLUGGER>

新井裕貴(SLUGGER編集部)

2022.06.02

少しずつ確実に成長をしている清宮。最終的にどんな成績を残せるだろうか。写真:塚本凛平(THE DIGEST)

少しずつ確実に成長をしている清宮。最終的にどんな成績を残せるだろうか。写真:塚本凛平(THE DIGEST)

 さらに、今年の清宮を語る上で欠かせないのが「選球眼」の向上だ。先のISOで両リーグ6位はチームメイトの万波中正なのだが、彼は今季112打席目にして初めて四球で出塁したように典型的な“ブンブン丸”。一方の清宮はというと、四球率12.8%は両リーグ7位、パ・リーグ3位という高水準を維持。早打ちが目立つ新庄日本ハムにおいて違いを作れるアプローチを見せている。

 以前からボールの見極め自体は悪くなかったが、今季はボール球スウィング率が22.2%まで改善しており、こちらもリーグ上位の成績。打つべくボールを見定めて、当たった時に長打にできるというのは、スラッガーとして大事な素養と言える。

 平均的な打者を100とした時、どれだけ多く得点をもたらすのかを示す「wRC+」という指標でも、清宮は両リーグ12位の154とかなり優秀だ。3割打者の常連である宮崎敏郎(DeNA/153)や“怪物”佐藤輝明(阪神/151)より上の数字にいるのは、先の中身に加えて、打者が成績を残しづらい札幌ドームを本拠としていることも大きなファクターとなっている。
 
 「打率が低い、本塁打はまだ少ない、凡ミスもある」という世間一般の印象以上に、清宮は緩やかに、だが確実に成長している。そのことに対して一定の評価をしてもいいのではないか。

  まだ一軍でフルシーズン戦ったこともない、プロとしては“ひな鳥”の男は、果たして最終的にどんな成績を残せるだろうか。その時に改めて、清宮の「成長」と「課題」を振り返ってみたいものである。

構成●新井裕貴(SLUGGER編集部)
※データ提供:Delta
※データはすべて5月31日終了時点

【関連記事】ビッグボスのパフォーマンスが不要になる日――清宮、万波ら若手が台頭する日本ヘムの期待<SLUGGER>

【関連記事】ゲレーロJr.に続け!清宮幸太郎の「大減量」を後押しするメジャー本塁打王の覚醒への軌跡<SLUGGER>

【関連記事】ジャッジが少年ファンにボールを届けたはずが…大人が突然の“強奪”に批判殺到!「最低の行為だ」
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号