さらに、今年の清宮を語る上で欠かせないのが「選球眼」の向上だ。先のISOで両リーグ6位はチームメイトの万波中正なのだが、彼は今季112打席目にして初めて四球で出塁したように典型的な“ブンブン丸”。一方の清宮はというと、四球率12.8%は両リーグ7位、パ・リーグ3位という高水準を維持。早打ちが目立つ新庄日本ハムにおいて違いを作れるアプローチを見せている。
以前からボールの見極め自体は悪くなかったが、今季はボール球スウィング率が22.2%まで改善しており、こちらもリーグ上位の成績。打つべくボールを見定めて、当たった時に長打にできるというのは、スラッガーとして大事な素養と言える。
平均的な打者を100とした時、どれだけ多く得点をもたらすのかを示す「wRC+」という指標でも、清宮は両リーグ12位の154とかなり優秀だ。3割打者の常連である宮崎敏郎(DeNA/153)や“怪物”佐藤輝明(阪神/151)より上の数字にいるのは、先の中身に加えて、打者が成績を残しづらい札幌ドームを本拠としていることも大きなファクターとなっている。
「打率が低い、本塁打はまだ少ない、凡ミスもある」という世間一般の印象以上に、清宮は緩やかに、だが確実に成長している。そのことに対して一定の評価をしてもいいのではないか。
まだ一軍でフルシーズン戦ったこともない、プロとしては“ひな鳥”の男は、果たして最終的にどんな成績を残せるだろうか。その時に改めて、清宮の「成長」と「課題」を振り返ってみたいものである。
構成●新井裕貴(SLUGGER編集部)
※データ提供:Delta
※データはすべて5月31日終了時点
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以前からボールの見極め自体は悪くなかったが、今季はボール球スウィング率が22.2%まで改善しており、こちらもリーグ上位の成績。打つべくボールを見定めて、当たった時に長打にできるというのは、スラッガーとして大事な素養と言える。
平均的な打者を100とした時、どれだけ多く得点をもたらすのかを示す「wRC+」という指標でも、清宮は両リーグ12位の154とかなり優秀だ。3割打者の常連である宮崎敏郎(DeNA/153)や“怪物”佐藤輝明(阪神/151)より上の数字にいるのは、先の中身に加えて、打者が成績を残しづらい札幌ドームを本拠としていることも大きなファクターとなっている。
「打率が低い、本塁打はまだ少ない、凡ミスもある」という世間一般の印象以上に、清宮は緩やかに、だが確実に成長している。そのことに対して一定の評価をしてもいいのではないか。
まだ一軍でフルシーズン戦ったこともない、プロとしては“ひな鳥”の男は、果たして最終的にどんな成績を残せるだろうか。その時に改めて、清宮の「成長」と「課題」を振り返ってみたいものである。
構成●新井裕貴(SLUGGER編集部)
※データ提供:Delta
※データはすべて5月31日終了時点
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